感じる脳 - 情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ

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感じる脳 - 情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ

  • 著者名:アントニオ・R・ダマシオ/田中三彦
  • 価格 ¥2,772(本体¥2,520)
  • ダイヤモンド社(2021/12発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 750pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784478860519

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内容説明

米国の著名な脳科学者である著者が、多くの脳障害・損傷患者の研究から導き出したのが、身体反応(=情動)を脳が受け取り感情を生みだすという考えです。これとほぼ同じ考えを持っていたのが、哲学者・スピノザでした。本書は最新の脳研究とスピノザの哲学的思考がどのようにリンクし、同一の考え方に至ったのかを説いた一冊です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

踊る猫

22
やっと読むことができた。私自身がバリバリの文系ということもあって、生物学/脳科学の分野にはおっかなびっくりで読んだのだけれどバールーフ・デ・スピノザの哲学や来歴を平たく整理し(意地悪く言えば、著者なりに歪められたスピノザ像ではあろうかと思うが)、彼の先見の明を紹介し現代の脳科学の成果/実績と結びつける。知的読み物(と書くとクサくなるが)としてスリリングで読みやすいし、スピノザを現代に蘇らせようとする野心が頼もしい。ダイナミックに過去を振り返ることで未来をも見据えた、概観するレンジの広い書物ではないかと思う2021/12/02

roughfractus02

7
心は身体の観念である。スピノザは生命維持機能としてのコナトゥス(生きる努力)を貫くものとして有機体を捉え、身体のより優れた健全性への努力が喜びになるとした。著者はこの考えを脳神経科学から探求する際、興奮等による身体の変化としての情動とそこから起こる快不快の感情を区別し、情動が先行し感情が後から生じたという進化論的説明に根拠を与える。一回的状況に個々に反応する情動の細部を省き、快不快の反応を残せば、時間的に効率的な反応が可能だからだ。ソマティック・マーカー仮説は自然科学で扱いづらい感情領域に踏み込んでいく。2017/09/29

ばにき

3
一読したが、大まかには理解できた。革新的な発展をする人は一見異なるものを結びつける能力が高いんやろなあと思った。2020/03/02

やまべ

3
面白かった。脳科学によって古来の哲学的難題が一歩一歩解明に近づいていくのはスリリングでさえある。けれど「あと一歩」が乗り越えられていない感がある。「心」の成立にとって何が必要条件なのかということは分かっても、「だから『心』が成立する」という理由は分からない。前から思っているのだけど、時計を分解してどれだけ正確にその仕組みを理解しても、今何時かは分からないし、その時刻が精確なのかどうかは分からない。2011/01/30

Yoshi

2
スピノザ哲学が脳科学においてそれの正しさを証明しているのではという事を書いてある本。 正しさというより、機械的なニューロンの発火とその条件の大きなフレームワークがデカルトのいうような割り切れる「機能」とは違い「環境」の様々な要因において複雑に発火しそれが感情へ、それから特殊な情動として現れるというような事を書いていた。 スピノザの副読本として、彼の人生についても書いてあり、様々な反論も書いてあるので興味深く読めた。 神の証明が神への反逆とみなされる時代の学問、哲学、知性についても考えてしまう内容だった。2021/03/24

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