集英社文庫<br> 文庫増補版 主権なき平和国家 地位協定の国際比較からみる日本の姿

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集英社文庫
文庫増補版 主権なき平和国家 地位協定の国際比較からみる日本の姿

  • 著者名:伊勢崎賢治【著】/布施祐仁【著】
  • 価格 ¥638(本体¥580)
  • 集英社(2021/12発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 150pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087443127

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内容説明

日米地位協定は1960年の締結以来一度も改定されていない日本の「主権放棄」ぶりは、同じくアメリカと地位協定を結んでいる他の国々と比較しても際立っている。国内の一部の領空は日本の航空機が通過できず、オスプレイ墜落事故や米軍婦女暴行事件が起きても何もできない現実。戦後から現在に至るまで「占領状態」が続き、「日本国憲法の上に日米地位協定があり、国会の上に日米合同委員会がある」。アメリカに依存しきった主権なき平和は本当に平和と呼べるのか? 刊行時に大反響を巻き起こした単行本を大幅改稿&増補した特別版!

目次

まえがき 伊勢崎賢治
文庫化にあたって 布施祐仁
序章 主権にあいまいな国
第一章 刑事裁判権 政府が言う「日本が韓国やドイツより有利」というのは本当か
第二章 基地管理権 米軍の運用に日本政府の権限が及ばないのは当然なのか
第三章 自由出撃 朝鮮戦争から生まれた日米地位協定と朝鮮国連軍地位協定
第四章 思いやり予算 日本のアメリカへの貢献は不十分なのか
第五章 国連PKO地位協定 日本は特権を享受するだけで責任を果たさなくてよいのか
第六章 日米地位協定改定案 改定を実現するために何をすべきか
あとがき 布施祐仁
文庫版あとがき 伊勢崎賢治
巻末資料

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

横浜中華街2024

13
著名な識者2人が日米地位協定の問題点を分析している。他国に比べても明らかに負担が大きい地位協定は、将来的に改定していくことが必須であることが良く理解できる。「・・アメリカが日本に基地を置く最大の目的は、アメリカ自身の世界戦略のためにその基地を活用するためであり、日本防衛というのはあくまで副次的なものなのです。」「日本に基地を置くことでアメリカも大きな利益を得ているのです。アメリカが日本に負担増を要求し、日本政府がその要求をのむ際に、その理由を説明するための「方便」として使われてきたと言えるでしょう」2022/01/08

とある本棚

4
米軍のコロナ検疫のすり抜けで取り沙汰された「日米地位協定」に関する本。軍属と定義、米兵の犯罪に対する第一次裁判権、横田空域や思いやり予算など、知っているようで知らないことを詳しく学べる。第5章のPKOの地域協定も興味深い。今後日本がPKOでより積極的に国際貢献を図っていくためには、国際人道法に整合的な国内法制の整備が早急に求められる。2022/03/22

しゅー

3
★★★「本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること」と合わせて読むと良い。虫の視点から鳥の視点へ、情から理へと、うまく課題に対する理解が深まり腹落ちする。日米地位協定の改善がなぜ進まないか。それは他の国では国家主権の問題として国民的な運動となるような話が、日本では「沖縄の基地問題」に矮小化されているからだ。NATOや韓国のみならずイラクですら日本よりよほど自国の主権をしっかりと意識した協定を米国と結んでいる、と言う事実に背筋が寒くなる。「日本はどの程度、独自に物事を決められるのか(プーチン)」2021/11/20

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