内容説明
東京・五日市署管内の路上で、男性の首なし死体が発見された。刑事の鵜飼は現場へ急行し、地取り捜査を開始する。死体を司法解剖した結果、死因は頸椎断裂。「斬首」によって殺害されていたことが判明した。一方、プロのキックボクサーだった河野潤平は引退後、都内にある製餡所で従業員として働いていた。ある日、同じ職場に入ってきた有川美祈に一目惚れするが、美祈が新興宗教「サダイの家」に関係していることを知ってしまい……。警察組織vs悪魔と呼ばれる男vsカルト教団vs元キックボクサー。囚われた“彼女”の奪還。愛する人を失った者たちの復讐劇。疑いなき信仰心に警鐘を鳴らすセンセーショナルな最新長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
408
誉田 哲也は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 ノンシリーズ、生血が大量にぶちまけられたカルト宗教物ではありますが、最期が清々しくハッピーエンドでした。コロナ禍で不安な現代、邪悪なカルト宗教が水面下で蠢いているでしょうね。 https://www.bookbang.jp/review/article/710007 2021/12/29
旅するランナー
313
東京西多摩郡で発見された首なし死体。新興宗教が関わりを持つ疑惑の影で、様々な奴らが動き出す。軽さとグロさを併せ持つ誉田テイスト全開な、とてもスリリングな小説。聖書や信仰への見方も取り入れた展開を、とても楽しめます。とにかく面白い!2022/03/16
うっちー
260
なんか実際にありそう2021/12/13
ムーミン
228
読んでいる最中の安部元首相の銃撃。なんとも言えない気持ちです。2022/07/17
いつでも母さん
211
『疑いなき信仰心に警鐘を鳴らす』とある。溺れる者は藁をも掴みたいよね。その気持を利用して洗脳してこんな教団は許せない。しかも警察幹部までが背後にいるなんて怪しくても無くならない訳だ。首無し死体が見つかったことから始まる誉田さんの新作は、誉田さんらしく何でもありの復讐劇。自ら落とし前を付けた唐津は憎み切れないし、鵜飼刑事は今どうしてるのだろう。いつか成子の所で潤平と美祈家族と再会出来るといいな。やっぱりこういう誉田作品が大好きだ。2021/12/01