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内容説明
タックスヘイブンの実態を追及したジャーナリストが、社会、経済、政治を世界的に支配し、大多数の犠牲の下にごく少数の人々だけを富ませてきた金融の闇について解き明かし、そこからの出口を提示する。富を搾取し、世界的に格差を生じさせた元凶はロンドンのシティだとして、歴史的経緯もひも解きつつ、その実態に迫る
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はるわか
6
金融の呪い:金融化(1970年代~)の到来で企業経営者や金融セクターは、経済に貢献する形態での富の創出から乖離し、金融手法を駆使して経済から富を搾取する方向に舵を切った。金融化は株主や経営者に莫大な利益をもたらす一方、庶民が暮らしを維持し働く場である実体経済は停滞。莫大な利益と経済の停滞はコインの表裏でありいずれも富の搾取。金融セクターがいったん最適な規模および有益な役割を果たす規模を越えてしまうと他の分野から富を搾取する利益率の高い分野の活動に舵を切りその拠点を置く国に外をなし始める(資源の呪いも同様)2022/02/20
furu_sato_sf
3
NHKで放送されている「欲望の資本主義」ともつながるが、結局現在の資本主義は資本家のためのものであり、労働者と資本家が両方得をする仕組みなどありえない。コンサルタントのような資本家に寄り添うビジネスが拡大する限り、労働者への分配などは、言葉では出てきたとしても、現実的には達成されない。ではどうするべきなのか?悩んでも答えは出ないが。2022/06/02
M&T
1
綿密な取材と分析が説得力を持つ。ディープステート論、陰謀論が噂ではなく、実は黒幕は国際金融家たちだったと言うことか。ここに書いてある歴史・史実を辿ればタックスヘイブンを介して、裏社会と国家予算以上の資本がある国際金融家たちが手を組めば、信じがたい犯罪が陰で行われていることは真実かもしれないと思う。2024/01/05
numainu
0
評価D2022/09/28
ahwai55555
0
本書は英米の金融エリート(国際金融資本)による国内外への巧妙な金融搾取の現状を緻密な分析により明らかにしている。バブル崩壊後の失われた30年の中でわが国の暮らしが一向に良くならないのは、この間に国際金融資本による日本全体への搾取が巧妙に進んできた結果が大きいと感じる。日本の政治家は国際金融資本の手先として、民間活力導入や国家間競争の名のもとに、日本の国力を貶める政策を続けてきたのかも知れない。この腐った現状を正すための動きが、英国同様に、果たしてこの日本でも立ち上がることはあるのだろうか。2022/09/24