内容説明
日本はジェンダーギャップ指数120位。この国で「女子」でいることは、しんどい――。15年以上にわたり、貧困問題に取り組んできた著者が、実体験を交えて女性の生きづらさ、理不尽さを初めて綴る。女性応援エッセイ。北原みのりとの文庫版特別対談も収録。
目次
すべての生きづらい女子たちへ
第1章 オッサン社会にもの申す
第2章 女子たちのリアルな日常
第3章 「呪い」と闘う女たち
第4章 「女子」という呪いを解く方法
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あきぽん
65
私は幼い頃大変な負けず嫌いだったのを全力で否定されて思春期は陰キャとして過ごし、就職の条件も結婚の条件も男子とは全く違うことに打ちのめされてきました。政府やマスメディアはきれいごとばかりいうけど、男性は女性より筋力とプライドの高い生き物であることは変えようがない。著者と違いビジュアル系バンドやBLやゴスロリには全く興味なかったけど、大いに共感しました。2022/02/16
たっきー
7
2018年に出版されたものの文庫版。文庫版オリジナルとして「2018年以降のフェミニズム」と題した北原みのり氏と著者の対談収録。女性の生きづらさがコロナ禍で露わになったという指摘。個人的には著者のバンギャ史、バンギャ仲間についての記載が興味深かった。上京した友人たちが皆あっさりと風俗産業に吸い込まれた、というのもリアル。恐ろしいけどそうでもしなきゃ食べていけないという現実。2022/01/30
うさぎや
7
なるほど確かにこの社会には「呪い」がはびこっている。そんな「呪い」へのカウンターとなる必殺技「性別入れ替え」はぜひとも広まってほしい考え方。2021/09/26
KT1123
3
頑張れ。努力しろ。常に上を、成功を目指し、競争では勝ち残れ。しかし、(中略)「男以上には成功するな」というダブルスタンダードなメッセージ。女性として生まれたら、つきまとう「呪い」である。この言葉は、ナイジェリア出身の女性作家のモノだそうで、世界的な共通認識なのかもしれない。しかし、最初に単行本で出た数年前と、現在は、新型コロナの影響もあり、また少し様相が違ってきている手応えもあるそうだ。巻末のフラワーデモ発起人の一人、北原みのりさんとの対談で、少し希望が持てるかな?2021/10/17
futondedokusyo
2
性別を置き換えて考えてみると、世の中にはおかしな不均衡がたくさんある。それらに対する怒りの感情が自分にもあると気づいた。こんなことを許したままでいいのか、という気持ちを抱いた。女性にも男性にも読んでほしい。2022/05/21