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内容説明
なぜドストエフスキーの作品は百五十年の時を越えて読まれ続けるのか? ソ連崩壊と冷戦終結、中国の台頭、そしてコロナ禍。時代が激しく変わり続ける今なお、ロシア文学最大の作家による長編には現代人が生き延びるための知恵が込められているからにほかならない。人は国家に抗えるのか、どうすれば自己実現できるのか。最高の水先案内人による超入門、ドストエフスキーを読む前に読む本。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
115
ドストエフスキーの作品紹介というよりも彼の5大長編がなぜこのように読まれているのかということについての様々な観点から楽しませてくれます。私は中学時代から読んできているのですがまだ未成年は未読です。佐藤さんは「未成年」こそドストエフスキーが一番書きたかったことが詰まっているという言っています。また「白痴」などを読むとプーチンがなぜ西欧世界が嫌っているのかがわかるとも言っています。2025/04/24
ehirano1
106
私にはとっても難しい古典文学ですが、興味だけは異常にあってなんとか読み込みたいと思ってたところに、他ならぬ佐藤優氏が期待通りの他とは違った入門本(というかもはや入門書のレベルを超えているような気がします)を書いてくれたことに唯々感謝です。ドストエフスキーも勿論凄いのですが、それをおそらく完全に読み解いている佐藤優氏も同様に凄いと思いました。ドストエフスキーもあの世で「ほほぉ~」って言ってるのが目に浮かびます。2022/02/14
フム
44
ドストエフスキーはこれまでも危機の時代に読まれてきた作家だという。彼は資本主義が誕生し、急速に社会が変化している時代を生きた。その資本主義が行き詰まった先で起きた現在のコロナ禍は、格差や社会の歪みをあらわに見せつけている。200年も前に書かれた文学が現在に通じると考えると面白い。どれもが長編で読み通せるかわからないがチャレンジしたくなった。著者は大学で神学を学び、外交官としてモスクワで7年8ヶ月生活した経験を持つ。時折現代のロシア情勢などが語られるのも興味深かった。2022/02/23
Tenouji
28
ドストエフスキーというより、ロシア的なものについて、佐藤優氏の話しが聞けるかと思い、手に取った。正解。土着的なものと宗教。氏のキリスト教的な面からの解説が、実感としてはわからないものの、面白かった。2021/12/04
ザビ
20
ドストエフスキーから現在のロシアを一部でも知る機会になればと思って。「資本主義は拡大一途のエントロピー構造を持つため、貨幣経済が入ってくれば今までの共同体とか身分制が変貌し解体していく」欧米では常識の自由経済・民営化(資本主義)などは、全体主義の根強いロシアでは無秩序な世界にも見えるということ。その無秩序を避けるために、オーケストラの例えの通り「指揮者のもと制約されることで最も良いハーモニー」を奏でられる、つまり強い社会規制とそれをコントロールできる強い国家元首が必要とされる…なるほどね、世界は多様だ。2022/03/13
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