監視資本主義―人類の未来を賭けた闘い

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監視資本主義―人類の未来を賭けた闘い

  • ISBN:9784492503317

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内容説明

監視資本主義という言葉を生み出した
ハーバード・ビジネススクール名誉教授が示す、
資本主義と人類の未来のビッグピクチャー

原書は2019年に刊行され、世界的な話題書に。

『ニューヨーク・タイムズ』ノータブルブック・オブ・ザ・イヤー選出
『フィナンシャル・タイムズ』ベストブック・オブ・ザ・イヤー選出
『サンデータイムズ(UK)』ベストビジネスブック・オブ・ザ・イヤー選出
『ガーディアン』が選ぶ21世紀のベストブックの一冊に選出
バラク・オバマ元大統領が選ぶ2019年ベストブックの一冊に選出
フィナンシャル・タイムズ&マッキンゼーが選ぶブック・オブ・ザ・イヤー最終選考選出

この本は現代の『資本論』である――ゼイディ・スミス(『ホワイト・ティース』著者)
稀に見る大胆な仮説、美しい筆致、深刻な警告を併せ持つマスターピース――ロバート・ライシュ(『最後の資本主義』著者)
デジタル時代の自己防衛を必要とする全ての人が読むべき本――ナオミ・クライン(『ショック・ドクトリン』著者)

目次

序論 最初の地図
第1章 デジタルの未来におけるホームか追放か
第1部 監視資本主義の基盤
第2章 2011年8月9日 監視資本主義の舞台の設営
第3章 行動余剰の発見
第4章 城を囲む濠
第5章 監視資本主義の巧妙な罠
第6章 乗っ取られて
第2部 監視資本主義の発展
第7章 リアリティ・ビジネス
第8章 経験からデータへ
第9章 深層からのレンディション
第10章 彼らを踊らせろ
第11章 未来に対する権利
第3部 第3の近代のための道具主義の力
第12章 2種の力
第13章 ビッグ・アザーと道具主義者の台頭
第14章 確実なユートピア
第15章 集団としての道具主義者
第16章 巣の中の生活
第17章 聖域を持つ権利
結論 私たちの権利
第18章 上からのクーデター
謝辞
原注
邦訳文献
用語一覧

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

se1uch1

77
GAFAは利便性をもたらしたかもしれないが、彼らはそれを利用して我々の行動、感情まで支配して、"Big other"となろうとしているとの著書の主張。GDPRのように適切に個人情報を守る戦いを求める思いが600ページにわたり書かれている。Googleが位置情報を一日に数百回も取得していること、GAFAの彼らの利権のためのロビー活動にも驚かされた。今後くるハイパーパーソナライゼーションを便利とみるのかプライバシーの侵害とみるのか、難しいことではあるが、個人情報が搾取される前に議論はされるべき。2021/11/27

koji

33
「監視資本主義」というインパクトのあるネーミングは、経済書、経済番組で盛んに取り上げられています。その元になった大著です。その定義は難しいですが、(グーグル等)一握りの企業がビッグデータによる行動予測市場の取引から莫大な富を得る資本主義です。それは「新自由主義と結託し、民主主義を攻撃する『異形の資本主義(私の言葉)』であり、著者は舌鋒鋭く批判します。しかもその論の展開は、行動余剰、未来に対する権利、ビッグアザー、道具主義等印象的なWORDを駆使し、緻密です。全面的には同意しませんが、大いに刺激を受けました2023/04/02

Kiyoshi Utsugi

32
監視資本主義は、人間の経験を行動データに変換するための無料の原材料として一方的に要求され、このデータの一部は、サービスや製品を向上させるために使われるが、残りは行動余剰(本書で頻繁に登場するキーワード)と宣言されて、人工知能と呼ばれる先進的な製造プロセスに送られ、我々の行動を予測する予測製品へと加工され、この行動予測製品の取引から監視資本主義者は莫大な富を得ているとしています。 G、F、Mの順に監視資本主義度が高いような記載になってます。Aも同じように酷くないのか?という疑問は残りました。😀2023/01/05

だまし売りNo

23
恐ろしいことはデジタル技術や企業ではなく、国家権力が利用することである。たとえば自動車保険は保険会社がドライバーの行動を監視できると批判される。これの現実的な弊害は保険会社ではなく、国家権力が利用することにある。ロシア連邦はウクライナ侵略に際してサイバー攻撃でウクライナの自動車保険のリストを入手した。そこから引き出した個人情報を利用して、ロシア連邦軍の占領への抵抗運動を指導しそうなウクライナ人の住所などを取得し、特殊部隊を向かわせた。2022/04/16

jackbdc

16
読みずらい。巨大プラットフォームに大切なモノが絡めとられる危機感を訥々と語り尽くす。終始回りくどく難解なスタイル。印象に残ったのは現代的監視資本主義をジョージオーウェル的ビッグブラザー(全体主義)と対比する概念”ビッグアザー(道具主義)”であると整理したチャート。例えばイデオロギーのスタイルを前者が政治的宗教で後者は極度の無関心と鮮やかに対象化するので面白味はあるのだが誇張が過ぎる感もあり。趣味的な思考実験の趣き。人権や民主主義の危機感には同意できるがその咎を監視資本主義だけに帰する論調には承服しかねる。2022/01/14

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