日本経済新聞出版<br> 安全保障戦略

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日本経済新聞出版
安全保障戦略

  • 著者名:兼原信克【著】
  • 価格 ¥3,630(本体¥3,300)
  • 日経BP(2021/04発売)
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  • ISBN:9784532176969

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内容説明

歴史的背景、経済安全保障、領土問題――。第二次安倍政権で整備された安全保障政策体制にもとづいて日本の安全保障について包括的に解説する生きたテキスト。

●日本の安全保障体制をつくった当事者による力作
 米国が中国の台頭に対してあからさまに嫌悪感を示し、なりふり構わず対抗策を示しています。ファーウェイをはじめとする中国ハイテク企業の製品を使う企業と米政府との取引を禁じるのはその典型例です。この方針はバイデン政権でも変わりません。日米安全保障の傘のもと経済のみを考えていられた幸せな時代は終わりを告げ、日本は他の諸外国と同様に安全保障を真摯に考えざるを得ない時代になっているのです。
 しかし、日本の安全保障は第二次安倍政権でようやく体制が整えられたばかりで(国家安全保障局の創設)、その仕組みや創設の背景などをきちんと説明した日本人のための安全保障論は未だにありません。
 本書は、初代国家安全保障局長谷内正太郎氏(元外務次官)の懐刀として創設時から国家安全保障局次長を務めた著者が、日本の安全保障のすべてを解説するもの。国際関係の現状認識から説き起こし、日本の安全保障政策体制の発展過程、官邸の機能、経済・技術安全保障の課題、日米同盟、歴史戦、インテリジェンス、韓国との付き合い方、領土問題の正しい捉え方までを解説。日本の安全保障を2020年の視点で包括的に捉えた初めての本です。記者も学者も知らない安全保障体制の情報に基づく、生きた日本外交論のテキストです。

目次

第I部 国家安全保障組織論
第1講 安全保障政策決定過程における政治主導の復活
第2講 新しい総理官邸と国家安全保障会議
第3講 国家安全保障会議(NSC)の創設
第4講 国家安全保障局(NSS)の創設
第5講 シビリアンコンロール貫徹のための具体的提言――政治主導下の「政と軍」
第6講 日本のインテリジェンス
 第II部 国家安全保障戦略論
第7講 自由主義的国際秩序と自由主義、民主主義
第8講 戦略的安定と国家の安全
第9講 日米同盟の変遷と成熟
第10講 自由貿易体制、海洋立国戦略、投資立国戦略
第11講 対中関与大戦略と自由主義社会
第12講 日本と韓国――アイデンティティのアジア政治
 第III部 サイバー戦、歴史戦、日本の領土
第13講 サイバー戦、宇宙戦と科学技術・経済安全保障
第14講 国内冷戦から生まれた歴史戦の国際化
第15講 日本の領土と歴史(1)――サンフランシスコ平和条約、北方領土、竹島
第16講 日本の領土と歴史(2)――尖閣諸島

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Hiroo Shimoda

6
政治的ポジションの色が強いが、それ故にいまの日本政府の考え方の背景が理解できる。2021/11/06

わび

3
内閣官房副長官補としてNSSの創設・運用の中心的役割を担った著者が体系的に著した戦略論。岡崎久彦的なリアリズムを受け継ぎ、具体的な現状認識と提言は実務家らしく非常に的を射たものだが、ポジショントークが目立つ部分もなくはない(中でも北方領土問題の歯切れの悪さは印象的)。一方で歴史に関する部分は碩学ぶりを遺憾なく発揮して自在に論じている。良心や愛といった普遍的価値観の存在を前提とした単線的な歴史観にはやや面食らうが、FOIPなどに通底する近年の日本外交のバックボーンとして読めば非常に興味深い。2021/08/02

十割そば

2
日本の安全保障をめぐる環境を、紛争の表面的な事象にとどまらず、相手国の構造的要因まで明らかにして解説してくれている。例えば、韓国は国民を統合するために新しいアイデンティティを確立する過程にあること、中国はナショナリズムという「虎」の背に乗ってること(このため、背から降りたら食われる)などが豊富な歴史的視点から説明され、これらが対立を乗り越えるための課題として明らかにされる。また日本の今後の立ち位置は、アジアの自由主義圏のリーダーとなることにあると説かれる。安全保障の現状と今後を考える視座を与えられる一冊。2021/09/21

TOKUMOTO

2
大学の講義をまとめたものとあるように、20世紀日本の外交、安全保障、国家運営の仕組み、領土問題など、入門の理解に役立った。2021/07/30

Ryo Sogawa

2
軍事一辺倒になる事なく、外交にも重きを置いて、安全保障を総合的に論じている。医療、科学技術、環境土木といった分野の政策との連携にも言及、一部に偏りを感じる主張もあるものの全体の質は高い。2021/07/10

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