山と溪谷社<br> ヤマケイ文庫 完本 マタギ 矛盾なき労働と食文化

個数:1
紙書籍版価格 ¥1,045
  • 電子書籍
  • Reader

山と溪谷社
ヤマケイ文庫 完本 マタギ 矛盾なき労働と食文化

  • 著者名:田中康弘
  • 価格 ¥1,045(本体¥950)
  • 山と溪谷社(2021/04発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784635048958

ファイル: /

内容説明

秋田県北秋田市阿仁地区のマタギたちの猟や生活風景を15年以上にわたり撮影・記録した『マタギ 矛盾なき労働と食文化』と、
クマやノウサギなどの獣肉や山菜・キノコ、渓流魚など実際にマタギたちが利用する四季折々の阿仁の伝統食を紹介している『マタギとは山の恵みをいただく者なり』を合本して一冊に。
猟の様子から食生活まで豊富な写真をまじえてマタギの世界を伝えます。

【目次】
・マタギ 矛盾なき労働と食文化
マタギとの邂逅
熊のけぼかい、熊の味
雪山のウサギ狩り
冬の川で漁をするマタギ
マタギと渓流とイワナ釣り
マタギの山のキノコ
山奥に天然マイタケを追う
西根師匠の遺したもの
マタギとともに熊狩りへ
マタギとは何者か
マタギが伝えてきたもの

・マタギとは山の恵みをいただく者なり
マタギ食堂へようこそ
雲に隠れた熊がもたらす恵み
マタギのメシから生まれた郷土料理
忍びで獲ったウサギを食す
マタギと犬とキノコ採り
食卓を彩る旬の山菜
マタギの家の豊かな食卓
マタギが行商で生み出した食
川とマタギと魚
マタギの里にやってくるハタハタ
消えたカヤキと囲炉裏
マタギの過去、現在、そして未来

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

70
マタギとは矢口高雄の漫画でしか知らなかったが、あれも実際とは大きくかけ離れた創作だと痛感させられる。専業とする者がおらず後継者がいない絶滅確定種で、魚や山菜採りも兼ね犬はほとんど使わないなどイメージと全く異なる。マタギの老人たちが熊を解体する場面は強烈なほどで(カラー写真が欲しかった)、わずかに生き残った「何でも自分でせねばならない」山の民の暮らしを伝えてくれる。平凡な平地人でしかない自分にとって、ただ戦慄するのみの書だ。彼らと四半世紀を共に過ごした著者にしか書けない、第二の『遠野物語』の誕生といえよう。2021/07/12

たまきら

27
既読の本二冊を合わせたもので、どちらも読んでいる人間にとっては「え~カラーじゃないんだ…」ですが、写真が怖い人にとってはこういう本のほうがいいのかもしれないな。重いのが嫌な人とか。2021/07/23

とんかつラバー

11
漫画で超人的な能力を持ったヒーローとして描かれる事の多いマタギだが、実像はどうなのか?熊を撃つ猟師のイメージだが、兎や鹿も撃つし、川で釣りもするし、キノコも獲る。ありとあらゆる自然を糧とする術に長けた人々である。また独自の調理法も興味深く、酒飲みにはたまらない(我々が知るキリタンポはまがい物だった!)2冊分をまとめた文庫となっていてかなり分厚いが、スラスラ読めて面白かった。25年以上に渡って取材を続けた筆者、それに応えたマタギの人々に脱帽である。2021/07/01

みかん

5
昔読んだアイヌ民族の熊の話『クマにあったらどうするか』とは違う部分もあれば一緒のところもあり、興味深かった。ただ、こういう本はいつも失われる伝統の話ばかりになってしまう。もっと早く生まれていたら、読書体験も違ったのだろうか。子供の頃の原体験があるかどうかは重要だと思った。2023/08/13

Hisatomi Maria Gratia Yuki

5
マタギのさまざまな技能や文化に目を見張る。そして犬はあまり使わないなど、意外な事実もたくさん。もとが枻出版から出ていた本を合本にしたそうだが、あまりにヤマケイ的な本。どういった経緯でこの本が枻から出ることになったのか、興味が湧いた。2021/09/22

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/17793940
  • ご注意事項