内容説明
環境問題に取り組むための学問として1980年代以降,環境学は発展し様々な分野に細分化されていった.こうしたなかで,そもそも「環境を守るとは?」という根本をまず考えるために,自動車,カブトムシ,イルカ,原発!?といった「身近な話題から哲学する」視点で,若手研究者がわかりやすく読み解く環境思想の入門書.
目次
序論 「環境思想」とは何か(尾関周二)┴第1章 「環境」とは何か 「自然環境」「社会環境」「人間」の関係性(上柿崇英)┴第2章 環境問題を「道徳的に考えること」を考える 自然の内在的価値概念の意義と限界(熊坂元大)┴第3章 野生の「クジラ」と人間の「鯨」 「自然の価値」から共生を考える(関陽子)┴第4章 カブトムシから考える里山と物質循環 「自然の社会化」と「コモンズ」(大倉茂)┴第5章 原発公害を繰り返さぬために 「環境正義」の視点から考える(澤佳成)┴第6章 私たちの「環境」について改めて考えてみる