尊厳なきバリアフリー 「心・やさしさ・思いやり」に異議あり! [電子改訂版]

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尊厳なきバリアフリー 「心・やさしさ・思いやり」に異議あり! [電子改訂版]

  • 著者名:川内美彦【著】
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • (株)現代書館(2021/02発売)
  • ポイント 20pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784768435847

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内容説明

車いすユーザーのアクセス専門家が、尊厳なきバリアフリーの根源を突く。

「福祉のまちづくり」や「心のバリアフリー」は、はたして障害者の社会参加実現に役立ってきたのか。むしろ、それを阻む空気を社会に広めたのではないか。障害者の権利や意思が尊重される社会への転換を目指した問題提起の書。障害者の人権は社会からのおこぼれですか?

【著者】
川内美彦
アクセシビリティ研究所主宰。(一社)日本トイレ協会副会長。東洋大学人間科学総合研究所客員研究員。元東洋大学教授。一級建築士。博士(工学)。

目次

第1章 この国で障害をもつということ
第2章 夜遅く来るな
第3章 「心」「やさしさ」「思いやり」
第4章 「福祉のまちづくり」の歴史
第5章 社会モデルと権利条約と国内法
第6章 IPCガイドラインと2020行動計画
第7章 バリアフリー法
第8章 トイレの機能分散
第9章 新幹線の車いす席
第10章 ハンドル形車いすに対する差別
第11章 国交省の「権利」に対する姿勢
第12章 福祉、「福祉のまちづくり」、「心のバリアフリー
第13章 コロナ禍で見えたもの
付章第1 仙台での「福祉のまちづくり」と車いす市民交流集会
付章第2 朝日新聞厚生文化事業団の果たした役割
付章第3 町田市の取り組み
付章第4 1977年神戸市民の福祉を守る条例
付章第5 バリアフリー法

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

perLod(ピリオド)🇷🇺🇨🇳🇮🇷🇿🇦🇵🇸🇾🇪🇸🇾🇱🇧🇨🇺

9
2021年2月刊。この数ヵ月後に伊是名さんの事件が起きたという救いようのない事実。ご本人のブログを検索しようとしても中傷記事だらけで余りに胸糞が悪く断念せざるを得なかった。これが先進国か文化立国か文明国か恥を知れ! さて本書は車椅子生活の当事者が日本のバリアフリーについて批判したもので、合わせて「日本バリアフリー史」と呼べる内容にもなっている。法律の変遷についても知ることが出来る。重要な点は表紙にもある通り「心・やさしさ・思いやり」では平等な社会は実現できないと言うこと。→続く2021/07/15

Yuka

8
辛口コメントは耳が痛く、反省する気持ちになりつつなんとかしたいという想いとは裏腹に「どうしたら解決するのか?」の具体イメージを抱くのが難しい。欧米諸国に比べると圧倒的に遅れているバリアフリー。誰かの「思いやり」に頼らねば移動できない環境に自分が晒されたら、きっと引きこもりになってしまうだろう。移動は「権利」ってことを前提にしないと色んな施策が机上の空論になってしまう。でもアメリカに比べて国土の狭い日本。車いすユーザーに必要なトイレや通路幅を小規模店舗にも適用せよというのはなかなか実現が難しいだろうなぁ。2023/08/18

さと

3
優しさや思いやりは、その人の心に余裕があってはじめて生まれる。そんな不確実なものに、障害のある人たちの権利が委ねられてはならないことに気付かされた。2021/05/05

ぞだぐぁ

3
昔乙武さんが階段上にあるレストランに入れないって事で文句言ったかで炎上した事があるけど、この本を読んで文句言う事への正当性をちょっと覚えた。そして、このまま東京オリンピックやったら多分海外から批判強くなるだろうってことも思った。 車椅子使用者で国や自治体からも意見を求められる建築家の人が書いた、日本のバリアフリーの過去と現状そして批判の本。タイトルに入っている「尊厳なき」と言うのがポイントで、日本の障害者へのバリアフリーの根拠は「やさしさ」で海外での「移動権」と違う。 筆者は特に先進的だったサンフラ(続く2021/03/16

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