角川新書<br> 第三帝国 ある独裁の歴史

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角川新書
第三帝国 ある独裁の歴史

  • 著者名:ウルリヒ・ヘルベルト【著者】/小野寺拓也【訳】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • KADOKAWA(2021/02発売)
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  • ISBN:9784040823409

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内容説明

統治の全貌が明らかに。
世界最高峰、最新研究を踏まえた入門書、ついに邦訳!

国民懐柔のために東欧は生贄にされた。

第二次世界大戦の最中、金と資源の確保に追われたドイツ帝国は、植民地を徹底的に収奪し、捕虜の労働力利用も進める。
ドイツ本国で760万人の外国人労働者は差別的待遇を受け、共同体維持のガス抜きにもされた。
ヒトラーは領土を、国民をいかに支配したのか? 
その統治の手法と欠陥を白日の下に晒す。

・ポーランドを蹂躙し、全土を軍需物資と食糧の生産場とした。
・数百万人のポーランド人をドイツ本国へ移送し、底辺労働者として工場や農場で使役した。
・巨額の国民貯蓄を秘密裏に活用したが、戦争末期には正規国家財源で歳出の10%しかまかなえなかった。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

72
ナチスの歴史というか、如何にして成立するに至ったのか、またどのような影響を周辺に与えたのかを解説した一冊。成立に至ってのヴェルサイユ条約とか世界恐慌の影響はよく指摘されているが、この本の面白いのは第二帝政からの影響を詳しく論じているところ。あとワルキューレ作戦を始めとする抵抗運動のナチ排除後のその後が見えてこないというのは新しい視点を与えられた気分かな。あとナチスの経済は自転車操業で戦争による収奪を前提にしていたとはよく聞くが、それを裏付けるデータが多くそこも面白い。大変わかりやすい影響で一気読みでした。2021/04/04

こばまり

60
最新の知見に基づく入門書という企画で、限られた紙数ながら読み応えがある。東欧、ソ連の植民地計画等、これまでの漠然とした理解が更新される思い。巻末の読書案内がありがたい。2021/10/23

樋口佳之

35
全6回とかのドキュメンタリーを見たような感想。現在の研究水準で全体を知るという目的には合致するのだろうけど、最初の一冊だと教科書のようで、補強する参考書必須ではと感じました。2021/02/17

venturingbeyond

31
評判通りのリーダブルな入門書。コンパクトな分量ながら、「賛同に基づく独裁」の枠組みの中で、ナチズムとドイツ市民の共謀関係が的確に記述されており、20世紀初頭から第二次世界大戦の破滅的な結末までのドイツの歴史的経緯を概観することができた。訳者の小野寺先生のあとがきで、ナチズム研究史の現状も示されており、さらに知見を深めるための読書案内が巻末に掲載されているのもありがたい。まずは、入門書として挙げられている新書3冊から読み進めたいところ。2021/06/16

さとうしん

17
第三帝国の成立から崩壊までを教科書的、かつ簡潔にまとめている。社会民主党よりはヒトラーをという思惑から政権首班に選ばれ、ナチの敵対者もヒトラーは早晩政権に行き詰まって失敗するだろうと甘く見ていたこと、今でも喧伝されがちなナチ体制による経済的成功も、戦争が起きることによって初めて割に合う、負債による軍需経済が成功の要因であったこと、更には戦争が始まると、密かに国民の貯蓄が戦時資金調達に利用されたことなどをまとめる。2021/02/14

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