講談社学術文庫<br> 江戸・東京水道史

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講談社学術文庫
江戸・東京水道史

  • 著者名:堀越正雄【著】
  • 価格 ¥1,265(本体¥1,150)
  • 講談社(2020/09発売)
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内容説明

徳川氏入国以降中心都市となった江戸では、拡大する市街に上水を供するため、すでに独創的な工夫を絶えず続けていた。東京と改まってのち、明治20年の横浜に始まる近代水道は同31年に東京でも通水を開始する。以来日本の首都として急速に発展した東京は、震災、戦災、水害、渇水、地盤沈下、断水と度重なる危機をどう乗り越え、発展してきたのか。家康が家臣に命じ小石川の上水を引いてから淀橋浄水場が「跡地」となるまで、供給側と市民生活の変貌を描く。戦前より長年、東京都水道局で実務に携わった著者渾身の「水道の文化史」。(原本:『水道の文化史』鹿島出版会、1981年刊)

目次

1 江戸の暮らしの中の水
一 江戸の発展と水道の建設
徳川氏入国ごろの江戸/下町の水道、山の手の水道/明暦大火後の都市計画と水道拡張/享保年間の水道再編成
二 完成された江戸水道の給水システム
江戸水道の構造と給水方法/水量管理・水質管理/江戸の市民生活と水道利用
2 江戸から東京へ
一 文明開化と水道改良の機運
江戸(東京)市内の急変/玉川上水の通船問題/明治初年の市内給水状態
二 近代水道創設前夜
上水の水質調査と衛生取り締まり開始/改良水道の調査と計画/急を告げる飲み水の危機/コレラ大量発生による水道改良の促進/改良水道設計案の決定――市区改正と水道事業
三 永くかかった水道改良工事
浄水工場・給水工場の位置変更/改良水道着工以前のつまずき/前代未聞の式典
四 文明開化の水
創設水道の通水開始/水の出る不思議な柱/改良水道(欧米式有圧上水道)の給水システム
3 変わりゆく都市生活と水道
一 いちじるしく手間どった水道拡張――大正二年より昭和十二年に至る二四カ年継続事業
村山貯水池計画に始まる拡張工事/村山貯水池の築造/都市の急速な発展と旺盛な水需要
二 震災被害と復旧および拡張工事の推移
大正十年の強震による全市断水/大正十二年関東大震災による水道施設の被害と復旧/施設の改善と水道復興速成工事/山口貯水池の築造
三 市域拡張と町村水道・民営水道の合併・買収
市域拡張前後の郊外水道/町村水道・民営水道の合併・買収/一〇万栓の水道増加計画
4 戦争と水道
一 戦時下の水道
需要水量増加に対する拡張計画/戦時生活と水道/水道の防衛対策/戦災による被害
二 終戦直後の水道
戦災被害復旧と給水不良対策/進駐軍の指令による塩素減菌の強化/渇水対策と水害復旧/戦後の水道復興計画と拡張事業の再開
5 戦後の都市生活と水道
一 都市の復興と給水需要の増大
二 水道拡張工事の進行
三 累年の水不足と制限給水
四 変貌する東京の水道地図――多摩川系中心から利根川系が主流に
五 江東地区の地盤沈下対策と市街地再開発――下水処理水再利用による工業用水道の建設など
六 新宿副都心計画による淀橋浄水場の移転
七 広域水道(三多摩水道の一元化)
八 水需要の抑制と新しい水源を求めて――迫られる発想の転換、節水型社会の創造へ