アンチソーシャルメディア Facebookはいかにして「人をつなぐ」メディアから「分断する」メディアになったか

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アンチソーシャルメディア Facebookはいかにして「人をつなぐ」メディアから「分断する」メディアになったか

  • ISBN:9784799326091

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内容説明

「何気なく使っているFacebookだけど…それで、本当に大丈夫?」

ソーシャルメディアを長年研究し、自身もユーザーである著者による啓発書。
「コンピューターテクノロジーが人間の問題すべてを解決する」かのように考えるFacebookの使命感(善意)と自信過剰こそが、逆効果をもたらしまっていることを、文化的・歴史的・哲学的に振り返りつつ、明らかにする。

わたしたちは今後、どのように関わっていけばよいのか?
便利さとスピードを追い求める現代人よ、今こそ立ち止まって考えよう。


◎本書のポイント
フェイスブックには、以下のような、さまざまな危険性が引き起こす構造的な問題がある。
これらを、実際に起こった事例を取り上げながら、文化的・歴史的・哲学的に分析している。

 記事の信頼性 記事の出典を特定・評価する機能がないので、虚偽や誤解を招く情報が拡散されやすい
 エンゲージメント エンゲージメント率の測定により、感情に強く訴えかけるコンテンツが蔓延しやすい
 フィルターバブル ユーザーの興味・関心に基づくものばかり表示されるため、ユーザーの視野が狭まる


もくじ
はじめに フェイスブックの問題とは何か
1.喜びを生むマシンー私たちを虜にするフェイスブック【ニコマコス倫理学】
2.監視するマシンー完全監視社会の到来【プライバシーと監視】
3.関心を引くマシンーアテンション・エコノミー時代で勝つのは誰か【アテンション・エコノミー】
4.善意のマシンー善意がもたらす数々の失敗【CSRと企業価値】
5.抗議するマシンーフェイスブックは世界を変えるか【ソーシャルメディアが革命を起こすのか?】
6.政治のマシンーフェイスブックは政治も動かすのか【ソーシャルメディア(ビッグデータ)と政治の関連性】
7.偽情報のマシンーフェイスブックが吐きだすフェイクニュース【偽情報が何をもたらしたか】
おわりに ナンセンスのマシン

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

猫森

4
SNSは話し合いに向いてない。個人で記録用に使う分には便利だと思う。が、自分が利用していようといまいと、関係なく広がったFBがもたらしたものは…新しい技術が新しい分野を切り開くという思い込み。善意のはずが監視マシンになっていく過程。「フィルターバブル」の次に読んだので、わかりやすくその分恐ろしく感じた。2023/03/04

maimai

4
Facebookにおける管理社会の危惧や社会的関わりの希薄さに関する警告を本書では行なっている。 ソーシャルメディアに関しては賛否両論があるがソーシャルメディアを通じて様々な人と関われるということは面白い側面もあるが、人と人との関わりを希薄にしてしまうという側面も持っている。 木村花さん、三浦春馬さんの自死事件に代表されるように人は匿名下では攻撃的になりやすいということからSNSでのリテラシーは益々重要になってくるのではないかと考える。 2021/05/06

Go Extreme

2
フェイスブックの問題:真実の信頼の崩壊 喜びを生むマシン―私たちを虜にするフェイスブック:友情・政治・アイデンティティ 監視するマシン―完全監視社会の到来:情報タグづけ→相互監視 逆効果 クリプトプティコンの脅威 関心を引くマシン―アテンション・エコノミー時代で勝つのは誰か 善意のマシン―善意がもたらす数々の失敗 抗議するマシン―フェイスブックは世界を変えるか 政治のマシン―フェイスブックは政治も動かすのか ニセ情報のマシン―フェイスブックが吐きだすフェイクニュース ナンセンスのマシン2021/03/07

アルミの鉄鍋

2
★3 この手の本は大抵、訳が読みにくいのだが、この本は読みやすかったし分かりやすかった。自分の周りではFacebook使う人はあまりおらず、もっぱら見る専門である。ポスト内容がyesかnoか断定的なモノばかりというのはそうかもしれない。ついで言うと、あまりに極端な思考の持ち主はポストを非表示にしてる。昔はこんな人じゃなかったのになぁとFacebookはその人が持っていた本心が見えるツールでもある。2020/12/06

Makoto Miyamura

1
SNSに光と影があるとすれば本書は影の部分を詳細に検討したものです。 良いシステムも人間の悪意に晒されると悪用されることがよく理解できました。 しかし、急激に発達したメディアであるSNSや膨れ上がった情報量についていけない人間の脳にとっては仕方がないことかもしれません。 解決はできないけど、何が起こりうるのかを理解しようとすることが大事だとおもいます。2021/11/13

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