内容説明
平成から令和へと時代が変わり、皇位継承問題、特に女性天皇への関心が高まるなか、「愛子さまが天皇になれないのはおかしい」と思っている人は多い。世論調査では、「女性天皇」に賛成する人が70~80%。一方で、「女系天皇」の意味がよくわからないという声は90%を超える。賛成、反対を議論する前に、まずは最低限知っておきたい「女性天皇」と「女系天皇」の違い。そして、現在議論となっている「女系天皇」と「女性宮家」にはどのような反対意見があり、なにが問題となるのか。明治天皇の玄孫にあたる作家・竹田恒泰氏と、政治哲学が専門の評論家・谷田川惣氏――本書では、両者による対談と谷田川氏による論考の2部構成で、議論のポイントをわかりやすく解き明かす。今後の皇位継承について、日本人の教養として読んでおきたい必読書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
るっぴ
15
やっぱり、女系天皇はありえない。存在しない。2020/07/07
よう
9
図書館本。男系天皇と女系天皇のちがいとは。日本はそもそもいままで男系(父をたどっていけば神武天皇に辿り着く)のだから、女系なんてありえない。いままで男系だったのが、非男系になるだけ。そもそもこんな簡単なことなのに、そう論じないマスコミには本当に怒りを覚える。2000年以上脈々とつづいてきたものを現代人の浅はかな知恵で変えてもいいのか、変えていいはずがない。天皇は祈りの存在。皇位の継承とは祭祀の継承であり、大御心の継承。天皇があって国がある。第二部の論考が良かった。2022/09/15
長岡紅蓮
4
皇室について知らないことばかりなので読みました。'伝統というのは偶然残ったものではなく、先人たちの意思により守り通してきたものです'(ページ37) 皇室は日本が日本として存続するためには必要不可欠な存在です(そういうのも畏れ多いですが)。 他の国は、君主とは対立構造にあるのに対して日本は「天皇・皇室」とともにある。幕府を開いた将軍でさえ、天皇や皇室を排除しなかった。それを思うと天皇・皇室の重みが感じられた。2021/01/25
乱読家 護る会支持!
3
●皇紀によれば、初代の神武天皇から2681年は男系天皇が続いてきた。 ●女性天皇は持統天皇など10代おられるが、全て男系(父親が天皇)であり、女系天皇は一人もおられない。 ●かつて何代も遡って男系継承者を探し即位頂いた例もある(継体天皇)。 ●天皇の継承者を確保するために、戦前までは、宮家をもうけていた。 ●GHQは、1947年に11宮家を皇籍離脱させて、天皇の継承者から外した。 ●天皇の男子継承者が難しくなるならば、男系の旧宮家の男子に皇室にお戻りいただくのが、男系継承を守る唯一の方法になります。2021/04/05
コンタミ
3
そもそもの天皇の定義が、「初代天皇の神武天皇から、男系で繋がっていること」なので、「女系天皇」という言葉は存在せず、マスコミや詳しくない人々によって作られた造語であるということ。また、女性天皇のそもそもの役割についても詳しく解説されていたので、なぜ愛子様が女性天皇になれないのかもよく分かった。今ちょうどニュースでも話題になっているので、ぜひ皆に読んでもらいたい一冊。付録の、天皇系譜も大変興味深い。自宅保存して見返したい。2020/08/30