小学館文庫<br> ボンベイ、マラバー・ヒルの未亡人たち

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小学館文庫
ボンベイ、マラバー・ヒルの未亡人たち

  • 著者名:スジャータ・マッシー【著】/林香織【訳】
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 小学館(2020/05発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
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  • ISBN:9784094067712

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内容説明

♯MeToo時代の傑作歴史ミステリー!

現代以上に女性差別著しい、1921年のインド。パールシーの一族の出身で、ボンベイ唯一の女性弁護士のパーヴィーン・ミストリーは、女性であるが故に法廷に立てず、父親の事務所で事務弁護士として働いていた。結婚の失敗という苦い過去を引きずりながらも、いつか父親のような弁護士になることを目指していた彼女は、ムスリムの実業家の屋敷に暮らす三人の未亡人たちの遺産管理のため、高級住宅街マラバー・ヒルを訪れた。想像以上に閉鎖的な生活を送る彼女たちの役に立とうと決意した矢先、屋敷の中で殺人事件が起こる。パーヴィーンは、自分自身のトラウマと対峙しながらも、事件解決に奔走するが……。
「レイ・シムラ」シリーズの著者による♯MeToo時代の歴史ミステリシリーズ第1弾。アガサ賞歴史小説部門大賞、メアリー・ヒギンズ・クラーク賞など受賞多数、各紙で絶賛の話題作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

27
未だ独立していなかったインド。宗主国としてイギリスがおり、その下にインドの厳しいカースト制度が存在する。更に女性は男性に服従するという意識が行き渡っており、付き添いがいなければ成人女性は外出もままならない。  そんな中でパールシー(ペルシャ)出身で父親も弁護士という開明的な環境で育ったパーヴィーンは、有力な係累を持つイギリス人女性の友人もいて、比較的自由に活動できる要素を備えた主人公だ。 2020/07/31

あさうみ

27
良かった…!!この本、翻訳されるのをずっと待ってた!「82年生まれ、キム・ジヨン」を彷彿させる、女性が被る差別、不利益な社会。その中で、起こる殺人事件。この渦中の女性たちの境遇、インドとイギリスの確執。問題提議と彼女たち個人の生き様が生々しくも丁寧に描き出されている秀作!小学館さんには第二巻目、ぜひ翻訳をお願いしたい!!2020/05/22

ぎすけ

7
1921年のインド。ボンベイ唯一の事務弁護士、パーヴィーンは父が担当するムスリムの富豪が死亡し、3人の未亡人の遺産分配にあたり、彼女たちの意見を聞くため屋敷を訪れる。彼女たちの遺産を寄付にまわそうとしている代理人が殺され、パーヴィーンは事件を調べる。ミステリ以上に当時のインドでのムスリムの女性とパールシーというパーヴィーンの属する拝火教の女性達の不自由さ、そういうものが際立った。インドの当時の風景や食事など、なかなか興味深かった。2021/01/02

一柳すず子

3
パーヴィーンの過去が結構しんどい。こういう男女格差って本当にどこにでもあって、現在の未亡人たちの境遇にも繋がるところで、少しずつでも彼女らが生きやすい社会になって欲しい。パーヴィーンはもう少し落ち着きがあってもいいのではないか。2020/09/06

いっこ

2
1916年に起きたことと1921年に起きたことが交互に描かれ、イスラム教とゾロアスター教の習慣の違いもわからないままにだらだらと読み始めたが、パーヴィーンの過去が明らかになり最後まで一気に読んでしまった。まさに #MeToo運動の先駆的な物語。パーヴィーンの両親も、当時としては先進的な考えを持っていたということが、大きな救いとなる。英国人女性アリスを登場させているのも意味深く、アガサ賞を受賞したというのもうなづける。2020/10/03

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