窃盗症 クレプトマニア ―その理解と支援

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窃盗症 クレプトマニア ―その理解と支援

  • ISBN:9784805856987

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内容説明

万引きに代表される窃盗症の病理と実態を明らかにし、治療や援助の実際を紹介する。当事者と家族の手記・治療プログラム・裁判記録・新聞報道などから重層的にクレプトマニアを解説。手記では、万引きを始めるきっかけから耽溺に至るまでの経緯と、回復への思いを語る。

※本電子書籍は同名出版物(紙版)を底本として作成しました。記載内容は、印刷出版当時のものです。
※印刷出版とは異なる表記・表現の場合があります。また、電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。
本電子書籍には、底本に掲載された事例のうち、一部の事例が掲載されておりません。予めご了承ください。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ポレ

10
リスクに見合わない少額の万引き行為を繰り返し、自らの窃盗衝動を制御できず、悩んでいる一群の人々がいる。この病的な常習窃盗はアルコール依存、薬物依存、ギャンブル依存と同じ嗜好性精神障害と考えられ、窃盗症(クレプトマニア)と呼ばれている。本書は当事者、家族、医師、ソーシャルワーカー、弁護士、法律家、ジャーナリストがそれぞれの立場で窃盗性を論じている。2018/06/24

すーさん

3
筆者のひとりが性犯罪者の心理教育向け自費出版本を出したところ、依存症全般に共通することが認められ、とある警察から留置場備え付けにしたい旨申し出があった。このエピソードが示す通り、表題の窃盗症(クレプトマニア)から他のあらゆる依存症へ通ずる視座で全体的に編まれている。万引き等の行動で現れる窃盗症は摂食障害と合併しやすく、極めて強い関係があることは衝撃的だが納得できる説明である。ひとつの依存症に対しても、幅広く多くの要素・分野に目を向ける必要性をさまざまな事例やエピソードで表現しており、とても豊かな一冊だ。2019/02/05

さわたろう

1
序盤の症例がとても興味深く、読みやすい本でした。摂食障害との関連や認知の仕方など、ある種の思考回路のパターンが理解できて、大変参考になりました。端的に言うと、嘘をつくことを強要・肯定される状況が幼少期に続くと、認知と他者への推測が歪み、計算が大きく狂ってしまうのだと思いました。2023/02/17

izumone

1
窃盗症という依存症について,多方面から多角的に論じられていてとても参考になった。ただし「フリージャーナリスト」今井亮一の文は頂けない。有料の自分のメールマガジンの宣伝でしかない。この事例を取りあげるのなら,この文の中で纏める努力をするべきだし,それができないのならこんな形で言及すべきでない。書籍に収録される文章と,ウェブマガジンの文章との区別が付いていない。この一文を入れたために,この本全体の価値が著しく下がったと思う。とても残念。2018/07/15

佐々木大悟

1
悪いという自覚がありながら、衝動的な万引きを繰り返してしまう「クレプトマニア」という病気。その治療の第一人者である竹村道夫医師とケースワーカー吉村隆氏による編著の一冊。前半は当事者(患者)自身とその家族による様々な体験談。その苦悩の深さもさるものながら、摂食障害など他の依存症とのつながりにもハッとさせられる。後半は両編者による医療・相談援助の他、司法・法律学・報道など様々な専門家による視点から、窃盗症をめぐる現状と今後に対する提言などが語られる。日本社会全体が理解を広げ、より良い対策の構築を切に願いたい。2018/07/01

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