内容説明
【スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーに師事し、
『千と千尋の神隠し』『ハウルの動く城』などの作品を支えた
アニメプロデューサー、初のファンタジー小説!】
うまく友達をつくれない少女ピピが迷い込んだ、
ふしぎな「思い出の修理工場」。
そこでピピが出会ったのは、
せっかちで小鬼のようなズッキ、
白ヒゲの親方ジサマ、
朝は少女、昼は大人、夜は老女になる
レディ・ミス・ミセス・マダム……。
ピピは、初めてできた仲間たちとともに、
人間たちから思い出を奪い、工場を閉鎖に追い込もうとする
「黒いエージェント」に立ちむかうが……?
ピピの、勇気の物語が、はじまる。
【読みはじめたら止まらない!】
友情と挫折、仕事と人生。大切な人との別れ……。
十歳の主人公ピピの成長を通して、
生きること、働くこと、人と関わることの素晴らしさを堪能できる、
新たなファンタジー小説が誕生しました!
ミヒャエル・エンデ、『ハリー・ポッター』シリーズ、
スタジオジブリ作品を愛する人、
忘れられない思い出を抱いたすべての人々に、ぜひ読んでいただきたい傑作です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジュール リブレ
66
ジブリの石井さんのファンタジー。エンデの「モモ」を思わせる作品です。そのうち映画にしてほしいかも。ドイツのバイエルン州ニュルンベルクは、冬のクリスマス市で有名。あとは小さいソーセージが美味。それに木のおもちゃ。いつか遊んだ思い出があって、でも、そのうちにどこかで壊れてなくなってしまう思い出。その一つ一つの積み重ねから、自分が作られていく。けっしてお金だけが幸せではない。そんな一コマを大切にしたい。2020/04/09
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
48
とても素敵なファンタジーでした。あっちの世界とこっちの世界が脳内で画像として浮かぶのは、流石、元スタジオジブリのプロデューサーだからでしょうか。10歳のピピが迷い込んだアシトカ工作所。そこは「思い出を修理する工場」であった。新しいものも必要だが、傷ついた思い出も、時間の経過とともに美しい思い出へと変わる。大切にしないといけないものは何か、幸せとは・・をそっと教えてくれる。響く言葉も随所に散りばめられている。映像化してほしい作品。2022/04/06
kou
45
どの世代が読んでも楽しめる素敵な一冊だった。読むと、生きる上で、大切なこと、忘れてしまったことを思い出させてくれると思う。ジブリで映像化してくれないかな~(笑)。2020/02/21
あおでん@やさどく管理人
41
人の思い出は奪っていいものではない。楽しい思い出も苦しい思い出も、自分の中で少しずつ磨いていって、自分のものとして大切にしていくべきもの。どうしても過去を振り返る余裕を失ってしまうこの頃に、いい作品を読めたと思う。2020/04/04
tellme
33
ジブリのプロデューサーだった方の作品。なるほどジブリの世界観、アニメ映像が浮かんでくる。子供向けファンタジーのようでいて、大人向けの仕事術だったりメッセージ性も持っている。『モモ』になんとなく似てる気がする。思い出を磨くことは自分にしかできない。素敵な本でした。2021/03/02