内容説明
宗教、民族、ナショナリティー等が複雑に絡み合うパレスチナ。「壁」の向こう側で生きる人びとは、どんな人たちで、どんな暮らしをしているのか。朝日新聞記者が足掛け4年にわたり現地取材。世界の縮図であるこの地の「今」に切り込む。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
DEE
13
著者は朝日新聞のエルサレム元支局長。知ってたら読まなかったかも。 エルサレムはトランプ大統領がイスラエルの首都と明言しちゃったことで、さらなる悲劇を生み出してしまった。パレスチナへの補助金を節約したいアメリカとしては終わったことにしたいし、イスラエルとは仲良くしたいのだろうけど、何一つ終わっていないのが現実。 良くも悪くも新聞記者の書く文章だなと思う。八方よしというかとんがった部分がない。読みやすいけどだんだん飽きてきて記憶にもあまり残らない。「ぼくの村は壁で囲まれた」の方が最初の一冊としてはいいと思う。2020/04/09
まると
12
「大事件が起きた時は関心が集まるが、瞬間風速的ですぐに忘れ去られてしまう」。そんなパレスチナ報道の根源的な問題に誠実に向き合い、使命感を持って苦境に立つ人たちの声を拾い集め、一冊にまとめたというだけでも意義があり、敬意を表したいと思う。ガザ地区には進学意欲の高い若い人たち(どの写真もナチュラルな笑顔が印象的です)が多く、イスラエル側にも「共存の村」があり、自国の政策を批判して難民らを支援する人たちが少なからずいることも知ることができて希望を感じました。2020/03/07
sakadonohito
7
この本だけを素直に読むとイスラエルのユダヤ人に対するヘイトがすごく高まる。見事にパレスチナ人やアラブ系イスラエル人の不憫な面とイスラエルの良くない面が抽出されている。バランスと公平性のためこの本から離れ、イスラエルを日本に置き換えた場合や、ハマスがイスラエルに何をしてきたかを考えると「もう、どうしたらいいか分かんねぇや」となる。2025/03/02
umico
7
自分で直接見ることのできないことは、誰を信じるか、だと思っていて、渡辺さんのことは信じられると思った。報道する人としての誠意を感じる。パレスチナ問題は「暴力の応酬で難しい問題」と知ろうともしなかった。思考停止させるような親米の報道に麻痺させられていたのだと気付く。「家屋破壊にかかる費用を請求されることを恐れ、家主自らが破壊する例もある」!?人の土地に壁建てたり、出入り規制したり、どうかしてる。自分たちが虐げられていたからと言って、弱者から暴力で奪い取れば自分のものになるん?クレイジーだ。2024/12/19
まさきち
4
実は私の最初の大学のゼミは中東政治史。パレスチナ問題については細くとも読んでいこうと思っている。 その時代はオスロ合意がなされ、明るい雰囲気があったと記憶している。ラビン首相暗殺後壁と入植が拡大し絶望に生きることになっているとは。 遠い国のことでも、関心を寄せ続けるつもりだ。2021/06/13




