講談社選書メチエ<br> ワイン法

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講談社選書メチエ
ワイン法

  • 著者名:蛯原健介【著】
  • 価格 ¥1,705(本体¥1,550)
  • 講談社(2019/11発売)
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  • ISBN:9784065179055

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内容説明

500円のワインより1万円のワインは、ほんとうに20倍もおいしいのか?ロマネコンティ グラン・クリュと格安ワインの差を生み出すのは、品種か? 製法か? 醸造家か? 歴史か? あるいは国家か?高級ワインを高級たらしめているのは、ただ「美味しさ」だけではない。特定の産地、特定の生産者のワインだからこそ高く売れるのである。産地名、生産者名、ヴィンテージ、ぶどうの品種名……これらの情報が、ブランドをブランドたらしめているとも言える。とりわけワイン王国フランスにて繰り広げられた、ブランドを守るための数百年にわたる戦いと、そこから生み出された法と制度すなわち「ワイン法」について、第一人者が語り尽くす!1855年格付け、1889年グリフ法、そしてEU法。苛烈な競争、疫病と害虫、税と規制などをめぐる生産者たちの戦いは、AOC(原産地呼称制度)などのブランドを守る法と制度へと結実した。そしてAOCは、GI(地理的表示)として世界に広がり、いまや日本でもヨーロッパのワイン法は大きな意味を持つ。本書で語られることは、わたしたちの生活、ビジネスにも直結する大きな問題となっている。ワインを愛する人のみならず、人々の生活が動かす歴史に興味のある人、世界の食を動かす制度はいかなるものかを知りたい人、いずれの読者にも、驚きと発見をもたらす、無二の解説書!【本書の内容】プロローグ―ワイン法はなぜ生まれ、何を守るのか/第1章 「本物」を守る戦い―原産地呼称制度の萌芽 1 フランス革命とワインの自由化 2 黄金時代の到来 3 「本物のワイン」を守る戦い/第2章 「産地」を守る戦い 1 不正ワインとの戦い 2 混迷する「産地」画定 3 原産地呼称制度の誕生 4 「コントロール」される原産地呼称へ/第3章 生き残りをかけた欧州の戦い 1 欧州統合下のワイン政策 2 ワイン共通市場制度の発足 3 本格化する生産管理/第4章 新たなプレーヤーとの戦い―畑=テロワールの思想と品種=セパージュの思想 1 新世界の「発見」 2 悩ましい新世界/第5章 「危機」から新時代へ―欧州産ワインの戦い 1 一九九九年のEUワイン改革 2 抜本的な改革をめざして―二〇〇八年の改革 3 二〇〇八年の改革は成功したか?  コラム 補糖禁止のねらい  コラム EUワイン法におけるラベル記載事項  コラム ボトルに関するEU法の規制 4 新時代のワイン法へ 5 ワイン法と日本

目次

プロローグ―ワイン法はなぜ生まれ、何を守るのか
第1章 「本物」を守る戦い―原産地呼称制度の萌芽
1 フランス革命とワインの自由化
2 黄金時代の到来
3 「本物のワイン」を守る戦い
第2章 「産地」を守る戦い
1 不正ワインとの戦い
2 混迷する「産地」画定
3 原産地呼称制度の誕生
4 「コントロール」される原産地呼称へ
第3章 生き残りをかけた欧州の戦い
1 欧州統合下のワイン政策
2 ワイン共通市場制度の発足
3 本格化する生産管理
第4章 新たなプレーヤーとの戦い―畑=テロワールの思想と品種=セパージュの思想
1 新世界の「発見」
2 悩ましい新世界
第5章 「危機」から新時代へ―欧州産ワインの戦い
1 一九九九年のEUワイン改革
2 抜本的な改革をめざして―二〇〇八年の改革
3 二〇〇八年の改革は成功したか?
コラム 補糖禁止のねらい
コラム EUワイン法におけるラベル記載事項
コラム ボトルに関するEU法の規制
4 新時代のワイン法へ
5 ワイン法と日本

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Iwata Kentaro

5
積んどいた本。ひっさしぶりにワインと法について読んだ。良い復習になりました。2022/12/30

takao

1
ふむ2021/05/23

RIJI

1
数々の疫病,害虫,競争に苛まれながらも,その都度様々な制度により保守されてきたワインのブランドについての本.この本を読めば,500円のワインと高級ワインの間には決定的な違いがあり,その"違い"は,制度によって守られていることが分かる.この本を読む前,私はボルドーやメルローが何を意味するかすら知りませんでしたが,それでも読めました.この本によってテイスティングが上達することは無いかと思いますが,高級ワインをいただく際は,関係者の苦労とそれに裏付けられた価値を実感できるようになるかもしれません.2020/02/21

tban

1
法整備や事件で語るワイン ワインの格付けや、テイスティング、蘊蓄を語る本は 多いが、経済活動の必然から整備された法としての ワインは目新しく感じた。出来事の多くは蘊蓄系でも 知られていることだが、生産者と国家としての法整備の 転換点という視点は新鮮で新たなワイン知識の秩序をもたらしてくれます。 出来れば、日本の状況も解説してほしかったが、中立的に 俯瞰されるワインは一読に値します。2019/11/28

ひまの

0
評価3.5。ワインの法制に絞ったマニアックな本。 近世フランス中心に現代日本まで、ワインエキスパート取るときには載っていなかった裏の話が載っていて面白かった。 パリではワインが市内に入るのに入市税がありこの税率を上げ、市域を拡大したことが民衆の怒りを買いフランス革命の一因にもなったこと、ブルゴーニュでも昔はネゴシアンがワイン産地決定権があったこと、ドイツは寒いためフランスなどとは異なり畑で格付けするのではなく果実の成熟度である糖度が重要とされたことなど色々知らないことが。2020/04/29

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