私の沖縄ノート 戦前・戦中・戦後

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私の沖縄ノート 戦前・戦中・戦後

  • 著者名:照屋佳男【著】
  • 価格 ¥1,650(本体¥1,500)
  • 中央公論新社(2019/10発売)
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  • ISBN:9784120052200

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内容説明

沖縄現代史に関する書物は汗牛充棟の趣があり、これ以上付け加えるべきものは何もないように思われるかもしれないが、二十歳頃まで私の目と心が捉えたものの大半は、人が沖縄現代史の叙述にどれほどひとみを凝らしても見えてこないと思われる。が、見えてこないからといって述べるに値しないということにはならない、と思っている。その見えてこないと思われるものに私は、照明を当て、私なりに若干の考察を行った。
 照明の当てられた場所と出来事(あるいは状況)の第一のものは、テニアン島であり、米軍の空襲直後テニアン島から、父を除く家族五人がサイパン島経由で横浜を目指して行った二十日間に及ぶ航行である。
 第二に取り上げているのは沖縄、米軍上陸約半年前の沖縄の姿である。
 第三に取り上げているのは学童疎開のことである、七百七十五名の学童が海の藻屑となった対馬丸遭難の目撃、私が乗っていた僚船暁空丸の甲板上の状況である。
 第四に取り上げているのは、疎開先熊本県種山村、その村で陥った極度の栄養失調状態、そして村人の親切のことである。
 第五に取り上げているのは、戦後の沖縄、その沖縄で一九九三年から一九五五年にかけて行われた、米軍による大掛かりな仮借なき土地接収の荒波が、我が家の田畑、旧き家屋敷にまで及んだときの個人的体験である。
 第六に取り上げているのは、一九五四年のニューヨーク滞在、一九五四年までの沖縄の米軍が与えていた印象と似通った印象を与えたニューヨークでのいくつかの小さな経験である。

――「まえがき」より

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

古本虫がさまよう

2
著者は昭和11年、沖縄生まれ。母親(照屋秀氏)が手記を残していて、それに依拠しつつ、さまざまな戦時中の証言の数々の誇張されたもの(日本軍が残虐だった)への批判を行ない是正を試みたりもしている。米軍の無差別攻撃よりも日本軍の抵抗を、より悪と見る戦後の沖縄の平和教育を批判もしている。大江健三郎の『沖縄ノート』への批判なども適切にされている。 著者の体験や母の観察などを背景に、沖縄の戦前・戦中・戦後の歩みを、自叙伝的に綴った書。 2020/06/29

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