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内容説明
さまざまな「価値」がぶつかり合う、現代の自由社会。その結果、数々の難問が私たちの前に立ちはだかっている。金融危機、中央銀行のあり方、格差と貧困、知的独占の功罪、自由と平等のバランス、そして人間にとって正義とは、幸福とは――。本書は、経済学の基本的な論理を解説しながら、問題の本質に迫る。鍵を握るのは「制度」の役割である。デモクラシーのもとにおける経済学の可能性と限界を問い直す試み。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mazda
22
正直、五感に訴えかける形式の書き方じゃなかったので、読んだそばから抜けていくような感じだった。これに懲りずに、また経済関係の本を読んでみたい。2013/11/27
いりあ
21
猪木武徳が2012年に発表した新書。ガッチガチの経済学に関する本かと思ってましたが、社会学や倫理学など幅広いクロスオーバー的な内容でした。昨今、社会的に取り沙汰されている様々な問題について、経済学だけでは語れないし、逆に経済学を知らないままでも語れない。それだけ純粋な理論よりも実践や色々なものに対する知性が重要だと感じました。この本を理解するには、ある程度の素地が必要かもしれないです。あと、一つ一つの話題の分量が少ないので、気になった部分は別の参考書にあたりましょう。2014/04/19
たばかる
12
挑戦的なタイトルだけれど、内容は人間の幸福に対する経済学のあり方を考察するという広範な分野を含めているためしっくりくる。社会福祉などのシステムは評価しながらも富の争奪競争には疑いの目を向け、より哲学的なコミットメントを模索する。感心したのは、やや古い本だけれど古典派経済学についてのみ語るのではなく経済心理学的なモノ(市場原理は人間意識によって崩されうる)まで論じている点は完成度が高いと感じた。2018/12/19
もりの
12
賢い人と弱い人、ぜひ賢い人に近づきたいな2017/03/04
中島直人
11
ちょっと重めの本。読むのにかなり骨が折れます。内容としては経済学が本当に意味のある学問となるには、純粋な理論だけでは不十分で、社会学的、倫理学的側面、特に政治との関わり合いが必須となるというあたりが印象に残った。後半はどんどん哲学的、社会学的な内容となっていき、全く経済の匂いがしなかったのが、逆に新鮮で面白く感じた。2014/10/29