新潮新書<br> ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)

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ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)

  • 著者名:宮口幸治【著】
  • 価格 ¥792(本体¥720)
  • 新潮社(2019/07発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784106108204

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内容説明

児童精神科医である筆者は、多くの非行少年たちと出会う中で、「反省以前の子ども」が沢山いるという事実に気づく。少年院には、認知力が弱く、「ケーキを等分に切る」ことすら出来ない非行少年が大勢いたが、問題の根深さは普通の学校でも同じなのだ。人口の十数%いるとされる「境界知能」の人々に焦点を当て、困っている彼らを学校・社会生活で困らないように導く超実践的なメソッドを公開する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

1564
タイトルが何とも秀逸。著者自身による命名か、はたまた編集者のアイディアによるものなのかは不明だが、このセンスは編集者か。ホール・ケーキを3等分するには?これが入り口なのだが、少年院でいわゆる非行少年たちの実態を見てきた著者が指摘するのは、イジメに端を発した負の連鎖である。そしてもう一つは教育の現場で見落とされてきた現実、及び社会教育が全くなされてこなかったことである。この著者の特徴は徹底した現場主義である。もちろん、理論やデータをないがしろにするという意味ではない。現実の裏側に隠れているものを見通す目だ。2020/11/28

ろくせい@やまもとかねよし

1300
児童精神科医としての経験に基づき、少年非行の現状と今後を考察する論説。医療少年院の少年には低い理解能力の背景が見られ、複数の因果関係が内包する階層的な事案を段階的判断の積み重ねで結論できないことを具体事例で紹介。これらを知的障害と発達障害からも考察。記憶力や理解力が多様で、優れている人間劣る人間は当然存在する。このような知的能力の極の人たちを人間社会がその多数の共有範囲で決める善悪ルールに押し込める限界を指摘するか。ただ、知的障害を定義する数値範囲が政治的な理由で変遷していることには驚愕し不信感をもった。2020/02/19

kou

1243
まず最初の図形の模写やケーキの切り方から衝撃的だった。これだけ世界が歪んで見えて生活していく事は想像できない。これでは、何も知らない大人は理解できないし、周りの子供達とも浮いてしまうと思う。正直、理解できない犯罪が数多くあるが、見方や感じ方が大きく変わる重い一冊になった。2019/12/09

パトラッシュ

1222
地道な努力が苦手だったり融通の利かない人は珍しくない。すぐキレたり対人関係が下手な人はもっと多い。それが誰にでもある人間的欠点などではなく、社会や他人を正確に認識できない知的障害や境界知能の問題だったとは。ましてケーキを等分に切れないほど認知機能が弱く、全てが歪んで見えてしまうのに本人も親も気付かず成長し、周囲と衝突しても反省をせずできず非行少年や犯罪者になってしまう人がいるとは本書で初めて知った。彼らも同じ場所に生きており、隔離や処分などできないので共生の道を探るしかない。日本人には最も不得手な話だが。2022/05/15

zero1

1174
触法少年を鉄格子の内側に閉じ込めるだけでは何も解決しない。政治家をはじめ、文科省と厚労省の役人は本書を読むべき。約190ページと薄いが内容は充実。非行少年たちと向き合ってきた著者が認知の大切さを説いている。ただ褒めるだけでは何も解決しない。後半に書かれているコグトレを実践しなければ、反省すら無理。見過ごされた発達障害は税金を無駄に使うだけでなく社会不安の要因になる。どこかの少年院をモデルケースとして著者のやり方を試してみればいい。私も発達障害の生徒を指導したことがあるが、何とかなることが多い。2020/03/11

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