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内容説明
北アルプスの最奥部・黒部原流域のフロンティアとして、
長く山小屋(三俣山荘、雲ノ平山荘、水晶小屋、湯俣山荘)の経営に携わってきた伊藤正一と、
遠山富士弥、遠山林平、鬼窪善一郎、倉繁勝太郎ら「山賊」と称された仲間たちによる、
北アルプス登山黎明期、驚天動地の昔話。
戦後の混乱期に山小屋を経営し、事業を軌道に乗せようとするなかでの、
「山賊」たちとの交流、不思議な経験が綴られる。
山賊たちとの出会い、山賊との奇妙な生活、埋蔵金に憑かれた男たち、山のバケモノたち、山の遭難事件と登山者、山小屋生活あれこれ……。
補遺に「遭難者のお礼参り」。
戦後の混乱期とまだ未開の黒部に関する逸話満載の不思議な魅力あふれるロングセラー。
「人物グラフィティ」、「黒部源流グラフィティ」を再構成し文庫化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
159
楽園は一転して地獄となる。黒部渓谷特有の恐怖。当時の山男は山賊と呼ばれるほど頑丈で、空を飛ぶように駆け抜けた。麓では恐れられており、作者であり写真家の伊藤正一が山小屋で初対面した夜のリアルな手記は忘れられない。黒四ダムができる前から北アルプス三俣蓮華を軸とした黒部の実話である。本書に記された怪奇はすべて真実だろう。隠された秘宝、狸の逸話、失われた多くの命、聴こえるはずのない声、本来人間がいるはずのない地で常識は通用しない。足跡が消えたとして、時代は過ぎゆくとして、黒部は山賊を、山賊は黒部を忘れないだろう。2025/08/17
ちょろこ
150
黒部の山賊と共に過ごした著書の時間を綴った一冊。"山賊"という言葉、未知なる世界に好奇心を刺激され黒部の山奥へ。"山賊"とはつまり、山と共に生きる人ということなんだと強く実感した。数々の猟(これは読みながうちの🐰の視線が痛かった)、数々の不思議話、山の生活で自然と身についた数々も興味深い。まさに山で命を燃やしているからこそ、山と一体化しているからこそ、の数々なんだろうな。山=ヤッホー、これは肝に銘じたい。一番最後の一番不思議だった話、こういうのはすごく好み。あっても不思議じゃない。まさに浄化だなぁ。2021/07/05
chiru
99
終戦直後の日本に実在した山賊たちのルポルタージュ。まず、山の風速70mに驚愕😲 ハリケーン、サイクロンを上回る破壊力の中で生き残るなんて奇跡。それから食べ物をめぐる殺人が多すぎる!! その他、挨拶する義理堅い幽霊や、紳士のようにスマートな山賊など、エキセントリックな人物がたくさん登場。殺るか殺られるか…という緊張感の渦中にいても『人格者ではない山賊たちが好きだった』という著者の広い心に胸を打たれる。ハートフルでユニークな山賊たちに会いたくなる本。カメラを向けるとポーズをとる犬が可愛い🐕💕 ★42021/09/09
kinkin
92
この本で言う山賊は旅人を脅かして金品取り上げるとは意味が違う。北アルプスなどの険しいう山を縦横無尽に駆ける男たちのことだ。山のぼりは高所恐怖症でとてもできないが先般読んだ「黒部の山人」とどうように面白い本だ。山中で起きる奇怪な出来事や逸話なども楽しい。黒部のダムが完成できたのも彼らの仕事の成果であると聞いたことがある。ヤマケイ文庫、表紙の絵もとてもいい、好きだ。2024/01/25
ジュール リブレ
68
黒部・三俣山荘の主人、伊藤さんと、山に実在した山賊の物語。どこまでが創作でどこまでが実話なんだかよく分からなくなってくる。河童の足跡を見つけたり、声を聞いて出てみても誰も居なかったり。嬉々として熊を追いカモシカを狙う山賊たちの世界は、やはり人知を越えている。2021/09/21




