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内容説明
歴史を学ぶことは、昔の出来事をただ暗記することじゃない! 教科書を飛び出して、史料と向き合う歴史学の世界へ行こう。過去の人たちの人生を知ることは、いまの自分を知ることにつながる。幕末史の泰斗による「歴史の見方」入門。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
テーブルジョークの得意な寺
62
「一会桑政権(一橋・会津・桑名)」論や西郷隆盛伝で有名な幕末史の泰斗・家近良樹先生による日本史入門。近年は一会桑政権論も否定されてきているらしいが、幕末研究を進めた素晴らしい研究者である。本書も日本史好きなら絶対面白く読める良書。初めに出てきた若い女性の学者さんの研究の話からもう面白い。江戸時代は極端に性犯罪が少ない時代だったそうだ。それを不思議に思ったその女性学者さんは、江戸時代の銭湯が混浴であった事に注目。詳しくは本書で。何故以前から黒船が来ていたのにペリーが特別にショックだったか?。詳しくは本書で。2021/02/08
カレー好き
20
歴史が苦手だった私も最近は時代小説ばかり読んでいるのだが、歴史を知ることで知識を得る満足感と、史実からその時の人物が何故そのような行動に至ったかを想像することの楽しさがあるなと思う。著者は日本の歴史教育の中韓との圧倒的なギャップを嘆いています。西郷隆盛が絶大な人望があった理由が少しわかった気がします。著者は西郷隆盛を詳細に書いたものがあるようなのでまた読んでみたい。☆4つ2020/07/10
さとうしん
16
ペリー来航が日本史の画期となるのは当たり前。ならその少し前のビドゥル(ビッドル)来航はなぜペリー来航ほど知勇目されないのか?同時代の認識はどうだったのか?というところから始まる歴史学入門。「歴史学ではこういう具合に考えます」という見本を、いくつか著者自身や先人の研究・思考の成果を引きつつ、いろんな角度から見せてくれる。最後の「歴史家は文学者流の表現を時には取り入れねばならない」という提言は、個人的に頭の片隅に置いておきたい。2018/12/12
こぽぞう☆
13
買うほどの本じゃなかったな。副題の「史料から日本史を読みなおす」に惹かれたんだけど、その要素ほとんどなし。この本を書店で手に取るような層には必要ない本で、この題じゃ読んでもらいたい層には届かないんじゃない?私の高校は日本史選択科目じゃなかったし、好きだったしね。マルクス史観は朧げにしか知らなかったので、大体のところを説明してもらえたのは良かった。2019/02/06
ユウヤ
7
良書。これまでの歴史軽視を指摘し、これからの歴史学を前向きに考える。特に読書による効用を説くと同時に歴史を書く側にも文学性を求める姿勢にも好感が持てる。ペリー来航を事前に知っていた幕府がなぜあれだけ慌てたかや、家康を薩摩・長州も尊敬していたなど知らなかった歴史的事実を得ることも出来、多くの人に勧めたい一冊である。ところで江戸期から明治にかけて生きた人々の多くは、自分が偉くなるに連れて、いま現在の自分の行動が後世の歴史書の中で、どのように評価されるかをひどく気にして生きるようになるという。今の政治家は・・・2019/02/15