人類との遭遇 はじめて知るヒト誕生のドラマ

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人類との遭遇 はじめて知るヒト誕生のドラマ

  • ISBN:9784152098252

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内容説明

私たちの祖先は人食い人種? ヒトは体毛をいつ失った? なぜ人間だけ老齢期が長い? 身近な疑問から深遠な系統学まで、人類進化の謎とドラマを平易にかつ興味深く説く。アメリカで教鞭を執る韓国系女性人類学者による、韓国ベストセラーとなった古人類学入門。解説収録/長谷川眞理子

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ばたやん@かみがた

80
韓国出身の古人類学者がサイエンスライターと組んで母国の人々に送る人類進化についての入門書。その狙い通りこれまで解った事柄について解りやすく解説しています。少し学習の進んでおられる方ならこの分野も日進月歩であり、次々と新しい見解が発表され「常識」がどんどん塗り替えられていることを実感することでしょう。ホークス「おばあさん仮説」が著者らの努力によりずっと最近の3万年前になって妥当することが確認されたのも興味深かったです。それ以上に人口増大が変異の増加につながりヒトの進化を加速させている可能性(1/2)2020/03/20

Isamash

38
イ・サンヒ(カリフォルニア大バーサイド校人類学)教授(韓国女性で総合研究大学院大でポスドク)及びサイエンスライターのユン・シンヨン2015年著作の訳本。人類の祖先に関する学問的話題を韓国一般人向けに提供。人類学の一流研究者としては珍しく欧米人でなくアジア人ということで、アジアでの話題も多く親しみを感じた。人類全てはアフリカ起源という説も著者含め異論あることを初めて知る。ただ、脳の発達は二本足歩行の後というのは定説らしい。著者はエピジェネティクスの急速な進歩による獲得形質遺伝の再評価を予感と記し、興味深い。2022/09/07

禿童子

30
人類の進化の歴史を化石から構築する自然人類学について現在最新の情報を伝える良書。身近な話題をうまくからめて飽きが来ない作りになっていてポピュラーサイエンスとして面白く読める。ポイントは、化石から抽出したDNAの直接分析によって人類の起源を探る可能性が飛躍的に高まったこと。現生人類ホモ・サピエンスにはネアンデルタール人の遺伝子が残されている。混交が可能なら両者は別の種ではない。著者のイ・サンヒは、ミトコンドリアDNAによる「完全置換説」を見直し、アフリカ以外での「多地域進化説」を推す。今後の展開に注目。2019/02/28

わたなべよしお

19
とても優れた著作です。エッセイですが、読み通せば、古人類学の最新の知見を概観できます。分かりやすいしね。しかし、多地域進化説が息を吹き返しているなんて知りませんでした。しかも、現生人類とネアンデルタールの交雑が確認されてからというというのですから。しかし、ネアンデルタールの遺伝子って、確か、多くても5%くらいですよね。私は研究者でも何でもありませんが、作者は多地域進化説の信奉者なので個人的には少し割り引いて考えたいところですね。2019/06/11

bluemint

16
面白い。新しい内容をやさしく、興味が切れないよう紹介している。それにしても、この分野は日進月歩で私の知識から二転三転して、ラマルク説まで再評価されそうだ。以前から進化論は細かいところに入り込んで身動きが取れないんじゃないかと危惧していた。ここで述べられているように、化石から採取したDNAの分析でおおきな進化の流れを掴めるようになってきたことは嬉しい。人間の祖先を突き止めるのはあと一歩に思えるが、もどかしい。一筋縄では行かない。失われた北京原人の化石を日本のヤクザが持っているという噂、可能性はあると思う。2020/07/18

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