PHP新書<br> 明治天皇の世界史 - 六人の皇帝たちの十九世紀

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PHP新書
明治天皇の世界史 - 六人の皇帝たちの十九世紀

  • 著者名:倉山満
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • PHP研究所(2018/11発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569841571

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内容説明

なぜ近代日本は、天皇を必要としたか? 大帝と影法師の感動の物語。19世紀は「皇帝たちの時代」だった。19世紀初頭のナポレオン戦争以降、世界各国に次々と皇帝が生まれ、覇権争いに興じたが、第一次世界大戦が終わる1918年前後までの100年で、ほとんどの「皇帝」が消え去り。そして今や「Emperor」は日本にしか残っていない。なぜ、日本の天皇だけが残ったのか。その秘密を解くことで、近代日本の成功の「真実」が見えてくる。明治天皇、大英帝国のヴィクトリア女王、ハプスブルク帝国のフランツ・ヨーゼフ1世、ドイツ帝国のヴィルヘルム2世、ロシア帝国のニコライ2世、大清帝国の西太后の6人の同時代史比較から読み解く、壮大な世界史。「明治天皇の同時代、多くの皇帝がいた。しかし、今の世界で皇帝(Emperor)とされるのは、日本の天皇だけである。清、ロシア、オーストリア、ドイツなど多くの君主国が消え去り、かの大英帝国からも「Emperor」はいなくなった。しかし、日本だけは残った。その秘密を解き明かすことが、日本の近代とは、そして明治とは何であったのかを解き明かすことだろう」(「まえがき」より) 【目次】●まえがき:なぜ今、明治天皇なのか ●序章:皇帝たちの時代――興亡史としての「長い十九世紀」 ●第一章:明治天皇誕生――幕末維新の世界史的状況 ●第二章:めざすは立憲政体――文明国への道 ●第三章:絶妙なる日清・日露戦争――躍進する日本 ●第四章:大国になった日本――そして明治天皇崩御 ●終章:理想の立憲君主――明治大帝と他の皇帝を分けたもの ●あとがき:なぜ近代日本に天皇が必要なのか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まーくん

58
皇帝と王、エンペラーとキング、そして天皇。これらの違いの記述に興味を持ち読んでみた。が、これまでの漠然とした理解と大同小異。多民族から成るのが帝国で、その統治者が皇帝。一民族の統治者が王。しかし厳密な定義はなく、結局曖昧らしい。戦前の天皇はやや皇帝らしいが、今はそんな雰囲気もない。それでも英訳はエンペラー。明治天皇を軸に同時代の諸皇帝(英仏独墺露清)のエピソードを中心に近代史を語る。博学の塾講師の脱線授業みたいで、軽い語り口でかなり主観的。(田舎の高校生で塾や予備校の経験はないので妄想ですが・・)2019/01/29

tamami

50
1815年のウイーン会議から1914年の第一次世界大戦に渡る百年間、世界の歴史を動かしてきた6人の皇帝の生涯を取り上げ、彼らが関わった日本及び西欧諸国を中心とした世界史の流れを語る。ことに開国以来、激動の世界に合流した日本が、近代化し尚且つ世界の大国となる上で決定的な影響を及ぼした、明治天皇の生涯を詳述する。流れを掴むのに苦労する近現代史であるが、炸裂する倉山節のお陰で、歴史の因果関係や国家の指導者が当該国及び関係国の歴史に果たした役割が、様々なエピソードと共に知ることができて、楽しい読み物となっている。2022/07/18

yamatoshiuruhashi

43
明治天皇と同時代の「皇帝」を称した6人を通じてみる当時の世界の歴史書。まず「皇帝」とは何か、から書き起こし、幕末から明治への日本の世界の中の位置づけを「西洋史」ではなく、国際政治学的な「世界史」の中で見ていく。明治日本が如何にあらむとしたか、如何に健闘したか、元首と政権の関係はどうあるのが望ましかったのか、よくわかる本であった。日本は内に対して「天皇」、外に対して「皇帝」を使ったのだが、その理由も明確。明治大帝と政権を担った近代日本の創業者たちの財産を台無しにしたのがその後の政治だった。2019/03/26

kawa

41
明治天皇をメインに19世紀の同時代、各国で君臨したヴィクトリア女王(英)、フランツ・ヨーゼフ1世(オーストリア)、ヴィルヘルム2世(独)、ニコライ2世(露)、西太后を通じて世界史の動きを追う書。本書を通じて、イマイチ解りづらかった欧州情勢が良く解る良書。明治天皇に関する記述はタイトルの割には、多くない印象。(コメントへ)2020/07/31

南北

34
明治天皇と同時代の大英帝国・ハプスブルク帝国・ドイツ帝国・ロシア帝国・大清帝国の「君主」たちを対比させながら世界史の観点から日本も含めた流れを辿っています。日本と大英帝国は立憲君主制ということもあって、現在も続いていますが、他の4か國は専制君主だったため、革命などで消えてしまいました。明治時代の日本は君主も臣下も優れていたため、立憲君主制がうまく機能していましたが、第一次世界大戦以後はエリート教育に欠陥があったので、国を背負う人物がいなくなり、優れた君主の昭和天皇でもどうにもならなかったことがわかります。2019/03/29

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