岩波新書<br> K-POP新感覚のメディア

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岩波新書
K-POP新感覚のメディア

  • 著者名:金成 
  • 価格 ¥924(本体¥840)
  • 岩波書店(2018/09発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784004317302

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内容説明

BTS,TWICE,EXO……日韓関係の悪化とともに韓流ブームは去ったと思っていたら,いつのまにか若者たちはK-POPに夢中になっていた.その魅力と秘密はどこにあるのか.グローバルなトレンドとポップな欲望が交錯するソーシャル・メディア時代の音楽空間をメディア論の視点から考える.

目次

目  次
  はじめに
   k‐popとは何か/k‐popの発見と再発見/k‐popのとらえ方──三つの次元/ 「k」と「pop」の欲望
 第1章 k‐popの誕生──韓国アイドル、生まれる
  1 韓国ポップとアイドル
   韓国歌謡/ 「k」を匂わせる「感覚」/ 「観る音楽」の登場/ 「観る音楽」としての日本型アイドル/旧世代の違和感/ソバンチャ──k‐popアイドルの原型/日本型アイドルの意味/キム・ワンソン──「韓国のマドンナ」/アイドルへのまなざし
  2 ブラックミュージックとの出会い
   ブラックミュージックの時代/ソテジワアイドゥル──k‐popの基準点/アメリカ帰りのブラックミュージック/韓国語ラップの定着
  3 韓国歌謡からの脱却
    「x世代」の台頭/シンガーソングライターの時代/韓国ポップのフレーム/j‐popからの脱却
  4 k‐popの誕生
   マネージメント・システムの確立/韓国型マネージメント/h.o.t.──k‐popアイドルの典型/k‐popファンダム/k‐popの「誕生」
 第2章 k‐popの拡張──グローバル化の構造
  1 日韓の音楽空間がもつ意味
   j‐popの相対概念としてのk‐pop/k‐popの定義/チョー・ヨンピルから boa まで/boa──日韓の音楽空間/東方神起──k‐popのかたち/k‐popの空間としてのドームツアー/ 「奴隷契約」事件/アイドル産業のジレンマ/ 「標準契約」/k‐popのグローバル化
  2 「テイストメーカー」としてのk‐pop
   デジタル音楽の時代/itunes とk‐pop/youtube──動画によるデジタル音楽/youtube とk‐pop/テイストメーカーとして/g-dragon──世界のテイストメーカー/bigbang──境界を超えた音楽
 第3章 k‐popの感覚──韓国的感性の系譜
  1 k‐popのメロディと韓国的感性
   k‐popにはバラードもある/ 「ポンキ」という感覚/ポンキからの脱却/バラードが表すサウンドの幅/iu──k‐popの里程標
  2 ガールグループの時代
   ガールグループのアイデンティティ/少女時代──ガールグループの可能性/また巡り逢えた世界/wonder girls と 2ne1 の道/red velvet と blackpink
 第4章 k‐popの核心──「k」と「pop」の欲望
  1 グローバル化するk‐pop
    「江南スタイル」──新たな展開/問われる「韓国的なもの」/k‐popの核心にあるもの/ 「k」と国家/ソフト・パワーとしてのk‐pop
  2 k‐popの場所
   ソウル──k‐popの都市/江南──集中する「k」の欲望/弘大──感覚とスタイルの街/k‐popの観光空間
  3 k‐popアイドルの条件
   オーディション番組とアイドル/k‐popアイドルの条件/アイドルメーカー/アイドルの倫理/exo──k‐popアイドルの完成/マネージメントの限界とk‐popの課題
  4 k‐popの現在
   twice──多国籍アイドルが歌う超国籍ポップ/アイドルのアイデンティティ/ジョンヒョン──アイドルの生と死/bts──k‐popの今ここ/過程の物語をめぐる感情のコミュニティ/k‐popをめぐる普遍的な「ポップの瞬間」
  おわりに
   k‐popの感覚/拡張する音楽空間/k‐popというメディア
   主な参考文献
   あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おさむ

32
いま世界で大人気のK-POP。その変遷を具体例を交えて詳細に説明する。岩波新書らしからぬ内容に驚き。2012年から17年まで日韓関係は悪化したが、音楽は影響を受けず、観客動員数を伸ばしていたとは初耳でした。お手本だったJ-POPを追い越したのは韓国政府の後押しがあったからとよく言われますが、著者は否定。世界で受けたのは、youtubeをはじめとするネット戦略の巧みさが勝因と分析しています。かつては英語バージョンの曲が必須だったが、最近は韓国語の歌でもヒットするそうです。まさにネット時代の申し子ですね。2018/09/26

kum

30
K-POPの誕生、韓国歌謡から韓国ポップへの転換、グローバルスターへの躍進と現在に至るまでのK-POPが歩んできた道のりを興味深く読んだ。国家間に横たわる感情でその人気が批判される場面もあるものの、彼らのパフォーマンスを「違う人種や地域の文化に対する偏見からも、アイドルの音楽に対する先入観からも、一国の単位で表れる愛国主義や排外主義による抑圧からもかけ離れた、普遍的なポップの瞬間」だと表現する著者の言葉には共感しかない。2021/01/15

かおりんご

29
KPOPの歴史について。紆余曲折を経て、今の形が出来上がってきたのが分かる。2024/01/23

パンダ女

15
良かった!K-POPがなんでこんなにすごいのかずっと知りたかった。もともとは、日本型の「歌唱力よりヴィジュアル重視」のアイドルを模倣した形だったが、その後マイケル・ジャクソンなどのブラックミュージックの影響を受けラップやヒップホップというジャンルが見いだされる。それらをうまいことミックスしたものが作られ、アジア諸国がそれをK-POPと認識。さらに韓国はYou Tubeなどネットを駆使した宣伝がめちゃくちゃ上手く、アイドルの選考過程や練習風景なども配信することで、アイドルになりたいアイドルすら商品化した。2020/10/08

Francis

15
面白くて二日で読了。BTSがビルボード一位になったので早速聞いてみたところとても良かったのでこれも早速買って読んだ。自分もそうだったけど日本のマスコミ論調では2012年以降K-POPは退潮していたイメージだったが、そうではなく、ずっと人気があったし世界的にファンが増えていたことが良く分かる。BTSは英米ロックファンの私にもとても魅力的な音楽だったのでK-POPのファンが世界的に増えているのも当たり前。それに比べるとJ-POPは世界に通用しそうなのはワンオクロックぐらいしか思いつかないのは残念。2018/08/04

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