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内容説明
マンガなど読んでいてはバカになる――そう嘆く世の風潮を激しく批判し、マンガと劇画を擁護した三島由紀夫は、かつてこう説いた。「若者は、劇画や漫画に飽 きたのちも、これらを忘れず、突拍子もない教養を開拓してほしい。貸本屋的な鋭い荒々しい教養を」と。そして今、大学中心の教養主義が崩壊し、かつて 「反」の象徴だったマンガが教養として語られる時代となった。ギャグから青春、恋愛、歴史、怪奇、SFまで豊饒たるマンガの沃野へ踏み出す第一歩のため の、最適な傑作100冊とその読み方ガイド。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
100
マンガの教養と中々見られないタイトルだがとても興味深いマンガがあったのでまた読んでみたい。三島由紀夫がそこまでマンガ(劇画)好きだとは知らなかった。2013/12/08
ハイランド
72
時代を遡り日本のマンガの歴史の中で、重要な百作を網羅した一冊。正直教養という言葉は嫌いである。そしてマンガの歴史がこの百冊に集約されるものでもないが、それぞれが重要な意味を持つ、何より心躍るタイトルであることは間違いない。(と言っても三割ほどが未読であるが。古いマンガほど現在読むのに難しいという現状はマンガ文化がまだまだ発展途上であるためか)文芸評論家であるためかマンガの本質ともいうべき描写・表現への言及は少ないが、この百作が時代の精神を表現した熱い作品であることは間違いない。読みたい漫画家がまた増えた。2016/07/07
akihiko810/アカウント移行中
26
著者の好きなマンガ100選。漫画史に名を残す名作たち。印象度B+ 著者の本業は仏文学者らしいが、相当な漫画マニアであることが伺える。本書で紹介される漫画はいずれも「漫画史に名を残す名作」であり、私も4/5は知ってたし、たぶん2/3くらいは読んでると思う。ここに挙げられている作品ならどれもハズレなし、というセレクトになっているが、その分「奇抜さ」はあまりないかも。それにしても、日本の豊饒的な漫画文化は本当にすばらしい2021/12/15
ひー坊
17
タイトルにひかれて読んだけど、マンガに教養なんて要らない。紹介されている100冊のうち、ほぼ読んだことなくて、知識として知ってるマンガも数冊しかなかったけど、別に知らなくても全く恥ずかしくない。ただただ時間の無駄だった。2023/06/12
ロッキーのパパ
15
手塚治虫が抜けているのはあれっと思ったけど、ジャンル・年代を問わず幅広く取り上げており、概ね妥当なリストだと思う。ぼくは70年代後半から80年代のマンガへの思い入れが強い。だから、ぼくの個人のお気に入り作品リストとはかなりずれがあるのは、まあ当然だと思うから気にしない。ただ、ハガレン、タッチ、コブラなんかはランクインしてもいいような気がするけど。2011/10/06