新橋アンダーグラウンド

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新橋アンダーグラウンド

  • ISBN:9784905447863

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内容説明

「サラリーマンの街」として知られる新橋ですが、その様相は駅の東口と西口でまったく異なります。東口(汐留口、銀座口)は電通や日本テレビ、パナソニックなど大手企業の本社ビルが立ち並び、日本一華やかな街・銀座も間近。一方の西口(烏森口、日比谷口)はというと、時代に取り残されたかのように昭和の面影が残り、ガード下・路地・地下街には安上がりな飲食店、喫煙者だらけの昭和喫茶や飲み屋が密集しています。それに加え、お色気マッサージ店やセクキャバ、レンタルルームを利用した出張風俗、出会い喫茶、大人のおもちゃ屋、囲碁将棋会館、古びたゲーセン(脱衣麻雀ゲームがいまも現役)など、サラリーマンたちを癒す様々な娯楽産業が乱立する混沌としたエリアとなっています。まさに「オヤジたちの楽園」ともいえるこの界隈はいかにして生まれ、今に至るのか。そこに集まる男たち、その男たちを相手に商売する女たちは、どんな日常を過ごしているのか。そしてなぜ新橋は政界・闇社会のフィクサーたちを引き寄せるのか。本橋信宏“東京の異界シリーズ”第4弾、昭和の街・新橋に生きる男と女に迫るノンフィクションです。最後の黒幕と呼ばれる朝堂院大覚、スタジオジブリ鈴木敏夫代表、食堂のおばちゃん作家山口恵以子、新橋再開発最高責任者なども登場、本書でしか語りえない貴重な証言の数々も必読です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キク

70
港区の現場が多かったので、新橋ではよく飲んだ。よくテレビのインタビューで出てくるSL広場が有名だけど、なんか怪しい街だと思っていた。一章使ってニュー新橋ビルをルポしているけど、宝くじセンター、バイアグラ処方店、雀荘、囲碁将棋、漢方、定食屋、スーツ屋、スッポン専門店、中国マッサージ、占い、金券ショップ、居酒屋、ボクシングジム、40分7300円のファッションヘルス。サラリーマンが愛するものが全部揃っている。こんなビルが一日六十万人で利用者数日本13位の新橋駅から徒歩3分にある。マジで「おやじのオアシス」だな。2023/03/06

vinlandmbit

47
古本屋で購入。新橋について歴史的にもいろいろなものが滞留し、変わるものは一新され変わらぬものはそのままの姿を保ちつつ、、と、書籍柄内容が雑多で読みづらさもありますがそこも含めて参考となりました。2020/01/03

fwhd8325

41
銀座の隣にありながら、対照的に猥雑な印象を持つ。しかし、その猥雑さを敢えて隠そうとしていないところが魅力だと思います。学生時代は、日活ロマンポルノを見に、社会人になってからは、風俗店にも、知らない飲み屋でちょっとぼったくりにあったこともあります。女性には申し訳ないけれど、男の街だと思います。ここに行けば、なんだか、独りじゃないって安心したりもします。官庁街と日本一の繁華街に挟まれ、まさしく魔界の雰囲気を感じます。この著書は、見事なドキュメンタリーだと思います。シリーズの中では一番好きです。2018/03/20

おさむ

41
駅前のニュー新橋ビルに代表される、昭和な感じが新橋の街のイメージです。還暦を迎えた著者が若き日の思い出と共に、この混沌とした街を歩く。読みやすい文章はさすが週刊誌記者。ナポリタンの歴史や本社があった徳間書店の伝説、アサヒ芸能、週刊実話、週刊大衆の編集部があった街‥。取材相手もジブリの鈴木敏夫代表や最後のフィクサー、朝堂院大覚、靴磨きおばちゃんなどなどバラエティーに富んでいて、幅を感じさせます。街歩きといえばNHKのブラタモリですが、この本をはじめとするアンダーグラウンドシリーズは「裏タモリ」ですね笑2017/12/31

rosetta

36
一冊丸ごと実話系週刊誌の特集って感じの本。若い頃銀座7丁目で働いていて最寄りが新橋駅だった。なんだかとても良い。2017年の本だけどその時点で過去を振り返る。還暦の作者が若い頃お世話になった編集者の行方を探すのが全体を貫くテーマだがその間に、ガード下の様々な高齢者ばかりが働くスナック、ニュー新橋ビル、ナポリタンの名店、最後のフィクサー、靴磨きのばあちゃん、新橋一の名物アルバイターなどなど訪ね歩く。いつまでも戦後の闇市の雰囲気を残し、サラリーマンの味方のリーズナブルな店が多く、ゴールデン街のような街だ2024/01/13

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