講談社学術文庫<br> ヨハネの黙示録

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講談社学術文庫
ヨハネの黙示録

  • 著者名:小河陽【訳】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 講談社(2018/05発売)
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  • ISBN:9784062924962

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内容説明

終末は永遠の滅びか、永遠の救いか――? 新約聖書の最後で世界の終わりを暗示する「ヨハネの黙示録」。歴とした正典ながら謎のメッセージとして不吉なイメージを背負う問題の書。「七つの○○」「666」「大いなるバビロン」……その強烈な個性は絶えず異端視する声を喚び、独特なカタルシスを生む。ギリシア語原典からの全訳に加え、訳者と図像学者による解説をそれぞれ収録。(原本:岩波書店刊、1996年)

目次

原本はしがき
凡 例
旧約・新約聖書 諸文書略号表
ヨハネの黙示録
1 序文 冒頭の挨拶 予備の幻
2 エフェソにある教会に宛てた手紙 スミュルナにある教会に宛てた手紙 ベルガモンにある教会に宛てた手紙 テュアティラにある教会に宛てた手紙
3 サルディスにある教会に宛てた手紙 フィラデルフィアにある教会に宛てた手紙 ラオデキアにある教会に宛てた手紙
4 天上界での神の栄光とその賛美
5 小羊の即位
6 六つの封印の解除
7 幕間劇――信徒の保護
8 第七の封印 最初の四つのラッパ
9 第五のラッパ 第六のラッパ
10 幕間の出来事
11 二人の証人 第七のラッパ
12 女と子供と竜の幻
13 二匹の獣の登場
14 シオン山上の小羊とその信徒者たち 審判の時を告げる三人の天使 二種類の収穫
15 モーセと小羊の歌 七人の天使と最後の災い
16 七つの平鉢
17 大淫婦と獣 獣と淫婦の象徴
18 バビロンの滅亡 神の民への勧告 バビロンに対する嘆き
19 天上における勝利の歌 終末の緒戦
20 千年王国 サタンの最後的敗北 最後の裁き
21 天のエルサレム 新しいエルサレム(一)
22 新しいエルサレム(二) 奨励と結び エピローグ
解 説 小河陽
「ヨハネの黙示録」の図像学 石原鋼成
見出し目次
補注 用語解説

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

66
七つの封印やハルマゲドン、666にバビロンの大淫婦。断片的なイメージだけは良く知っているのだが、通して読むのは久しぶり。以前読んだ事があると思うのだが完全に忘れていて、次から次へと溢れてくるような不吉な幻視に翻弄されんばかり。ただキリスト教をルサンチマンと喝破したのはニーチェであるが、本書もその例に漏れず。七つの封印を解いた際やラッパが鳴った後の、憎悪というか怨念に満ちた記述は思わず読みながら引くくらいであった。ともあれ黙示録の原点である上にそれぞれのイメージが鮮烈なので、一度は読んでおくべきだと思う。2018/06/05

優希

36
全編を貫くのは破滅なのでしょう。神の審判を語る「最後の正典」の全てが明らかにされるのが興味深かったです。2023/12/05

em

21
第○のラッパ、ハルマゲドーン、バビロンの大淫婦、四騎士、千年王国、私はアルファでありオメガ……有名すぎるフレーズの数々をついに目の当たりにしておののきつつ、アンチキリストとはどういう存在なのかと考える。写本や注釈書の挿絵を見ながら読んでいくと、このような絵が添えられていたことの意味も考えてしまう。色とりどりの賑やかな絵(本書ではモノクロ)は、これらを描いた者が愉しんでいたことを想像させるし、どことなく可愛げのある怪物たちには、次第に親しみを覚えはじめる(そう、『薔薇の名前』で語られるように)。2018/11/17

スターライト

7
「ヨハネの黙示録」の名前を知ったのは、石川賢のマンガ『聖魔伝』。読んだのはもう随分前だが、それ以来気になっていた。直訳ではなくいわゆる意訳のようだが、原文にない部分を補っていて理解しやすいものになっている。読んでいると、フィクション作品に拝借されている語句やイメージが散見され、欧米が今もいかに聖書の影響を受けているかを思い知ることになった。聖書そのものの理解が不十分なのでひょっとしたら聖書をもっと読んでいれば理解が深まったのかもしれないが、ここからその他の文献に行くのもいいかもしれない。2018/10/13

Yossan

6
太古の蛇や竜、獣、悪魔、サタン、大淫婦、いろいろな表現でヨハネの幻視が描かれていますが、ローマ帝国や皇帝、属国の王、弾圧してきた物の象徴と考えれば、ただの非現実的な話でなく、歴史的な記録書に思えてきます。挿し絵も多く、視覚的にも楽しめました。2021/01/10

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