内容説明
こんなふうに考えていたのか! 子どもたちは、道徳にまつわる問題をどのようにとらえているのでしょうか。子どものもつ道徳性の不思議さ、面白さを、発達的な観点から読み解いていきます。道徳性発達を舞台に繰り広げられる心理学者の知的探究、ここに開演。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みなみ
11
近年では研究が進み、乳児がなにを判断しているか?なんてことまでわかるようになったらしい。そして、人は乳児ですでに良い行い良くない行いを理解していることもわかってきたらしい。ゴメンナサイ→いいよ、からゴメンナサイ(口だけで態度では謝ってない)→よけい腹が立つ、のような、相手の態度をみて謝罪の意図を判断するようになるのは何歳程からか。そういうデータも出てきて面白い。実験の内容は多彩で、文章は平易なので勉強になった。2023/02/22
ブルーハート
4
子どもはどのように善悪を理解していくことになるのかについて道徳性の発達から解説したもの。人はかなり幼い時期から善悪などの道徳性や他者の意図を直感的に判断しているらしい。こういった能力は環境や文化の中で、成長発達していく。大人こそ、そもそも何が善で、何が悪なのか、道徳的であるとはどういうことなのかを理解し直さなければならないのかもしれない。2019/12/12
の
4
0歳児でも善悪の判断がつくってことがよくわかった。単元に入れ込みたいくらい…。ますます長くなるか!2019/08/16
ハヤト
0
犬や猿は自分達がルールを共有するという感覚を持たない、キーボードやディスプレイは子供にとっては魅力的。 子供は仕返しの暴力は悪くないと判断する。 問題を第三者が介入して解決する、男児は叩くのような身体的攻撃、女児は仲間内から排斥する。 子供は表情よりも謝罪の言葉の有無が大事。 思い込みは正しいかどうかを真剣に検証するモチベーションもなく、間違っていたとしても日常生活に支障もないならば誰がそれを変えようとするのか。 人間は共感性が赤ん坊の時から備わっている。2021/08/10