内容説明
自身の父親の死を機に、フィナンシャルタイムズのベテラン記者だった著者は世界各地のさまざまな「葬送」の姿を訪ね歩いた。文化や社会によって死のとらえ方、悲しみ方、儀式のあり方はきわめて多種多様なかたちをもつ。それらの歴史的な経緯もたどりつつ、人間にとっての「死」「死者」の意味を問う。紀行文のように綴られた文章には臨場感があり、多様な死の儀式を追体験するうちに、私たち自身の「死」のあり方を考えさせてくれる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はたえす
1
ある程度あらすじを知ってから読んだからいいものの、世界中の葬儀のあり方について学びたいと思って手に取るとちょっと肩透かしというか、それぞれの章の見出しとは関係ないことに延々と言及しているのでやや散漫な印象を受けた。ただ、著者が無神論で合理主義の父を亡くしたことからはじまるため、彼を悼む方法を模索する旅として読むとまた印象は変わると思う。とは言え話題があっちこっち飛ぶので読みづらく、読み終わるまでに時間がかかってしまった。2021/02/18
原玉幸子
1
家族の死の「死に際」を郷愁的に回想する著者が、世界各地の葬送を巡る本です。志に引っ張られる情感的な描写かと思いきや、火葬やミイラ、死に装束(米国エンバーニングは凄い!)他の葬送に関わるルポが大半でした。父への思慕の念を否定はしませんが、いっそのこと完全なルポの方が良かった気がしました。(●2017年・冬)2020/02/28
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