税金格差

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税金格差

  • ISBN:9784295401438

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内容説明

本書は日本のサラリーマンに贈る、「税」から今日の格差や経済の問題点を知るための新しい教養の一冊だ。
ICIJ(国際調査報道ジャーナリスト連合)によって明らかにされた「パラダイス文書」は、各国に波紋を広げている。文書に名前があったのは、エリザベス英女王や米投資家ジョージ・ソロス氏、歌手のマドンナ氏など。日本人では鳩山由紀夫元首相などの名前も挙がっている。彼らが英領バミューダ諸島などタックスヘイブンで資産運用し、税金を逃れていたのではないかと疑惑を呼んでいるのだ。
国内に目を転じてみると、サラリーマンは精いっぱい働いても給料は増えず、源泉徴収できっちり税金を取られ、節税できる余地などほとんどない。そうした状況を横目に、一部の自営業者や経営者など富裕層は節税にいそしみ、ほとんど税金も納めず裕福に暮らしている。
これらの不公平・格差の原因は「税の歪み」にある。

▼ 本文中で取り上げるトピック(一部)
・戦前から現在までの「税が歪められてきた歴史」
・戦後すぐに骨抜きにされた「税の根幹」とは
・国民が「税に関心を持たない」ようにする仕組み
・富裕層の年収の大部分を占める株式譲渡益にかかる税率はわずか10%から20%
・OECD加盟33カ国で日本だけがやっていない「消費税の最大の欠陥」
・年間5000億円もの「納められるべき税」が事業者の懐に入っている!

本書は戦前から現在までを概観しつつ、どこが問題なのか、いつから歪められたのか、今日の格差や不公平の根源を指摘。また、所得税や消費税など、日本における5つの主な税の問題点を掘り下げていく。
老舗の週刊経済誌で記者を務めた著者が、確かなデータと庶民目線で鋭く切り込む「税」の問題点、ぜひご一読を。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こも 零細企業営業

24
・OECD加盟33カ国で日本だけがやっていない「消費税の最大の欠陥」ってインボイスだと書いてあった。そのインボイスもそろそろやり始める。それに対して、マスコミや経営者はダメな制度だと言っていた。それなのにこの本ではインボイスは公平にする制度だと言う。マジか、、それに消費税は預かり税だと書いてあったけど、、それ行政側が裁判で違うと言ってたとも聞く。そうなると消費税って?海外に輸出している企業に還付される消費税って、補助金だったのか?不公平感がさらに増した気がする。それを良しとして税務署の人員が減るのも疑問。2023/02/16

matsu04

19
大多数の国民が税に対し無関心で無知であることに乗じて、この国にはおかしな税制が溢れかえっていると著者は警告する…。うーむ、なるほど。「なぜこの国は正直者がバカを見る仕組みなのか?」というサブタイトルにも惹かれる。2018/06/18

Humbaba

6
多くの人が興味を持たなければ、ルールはどんどん為政者にとって都合の良い方向へと捻じ曲げられてしまう。税金は勿論払わなければいけないが、残念ながら今の税制には穴があり、誰もが平等に支払っている訳ではない。そのような問題を早急に是正しなければ、いずれは回らなくなりかねない。2018/01/20

Atsushi

4
中小企業が如何に、税金の面で優遇されているか論じた本。税金の話では被害者役になることの多い「中小企業」が、誤解を恐れずに言うと悪役として書かれており、今までとは違った視点で日本の税制について考えさせられる一冊だった。 日商が事業所の床面積や従業員数など客観的に判断しうる基準を課税ベースとする外形標準課税への反対。自民党もこれに追随。結局、小泉が04年度から資本金1億円越の企業のみ対象。2018/09/21

兵衛介

4
中小企業に有利な日本の不公平税制の問題を明らかにしている。自民党という政党は国民のためではなく特定団体のためにあるのだということがよくわかる。一刻も早くサラリーマンを辞めて独立したいと切に思った。2018/01/02

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