文春新書<br> 1918年最強ドイツ軍はなぜ敗れたのか ドイツ・システムの強さと脆さ

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文春新書
1918年最強ドイツ軍はなぜ敗れたのか ドイツ・システムの強さと脆さ

  • 著者名:飯倉章
  • 価格 ¥968(本体¥880)
  • 文藝春秋(2017/12発売)
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  • ISBN:9784166611492

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内容説明

第一次世界大戦100年目の真実。第一次世界大戦末期、1918年の「春季大攻勢」でドイツ軍は連合国軍の塹壕線を突破、戦術的な「大成功」を収めた。しかし、それからわずか半年後には降伏することとなったのはなぜなのか。ドイツ国内での革命や裏切りのために敗れたという歴史観もあるがそれは真実なのか。ドイツ軍の頂点に立ち、その強さの象徴であった参謀本部とそのリーダーたちは対処したのか。容赦なく勝つことはできても、上手に負けることができないドイツというシステムを徹底検証。19世紀から今日にまで続くドイツ・システムの強さの要因とともに、その危険性について探った!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さきん

34
普仏戦争時のモルトケ、ヴェルヘルム1世、ビスマルクの関係と第一次世界大戦時のファルケンハイン、ヴェルヘルム2世、宰相とのバランスが大きく違うことを指摘。戦争期間が延びれば延びるほど勝機は失われていった。システムがしっかり機能するためには、決断するポストにいる人物の器にかかっていると言える。2018/07/22

skunk_c

30
『第1次世界大戦史』の著者が、よりドイツの軍事的側面からその敗因に迫った書。大局的には皇帝・宰相・陸軍のトライアングルのバランスが、完全に陸軍に偏った点が問題とするが、その中でもルーデンドルフの戦略眼の欠如が決定的だった印象。これに対しカイザーに対してはやや同情的な記述も。無差別潜水艦作戦の責任についてもう少し掘り下げて欲しい気もするが、本書のテーマから離れるか。むしろ前書で物足りなかった、戦争によってどんどんドイツ兵士の戦意が失われる過程がかなり詳細で、アメリカ参戦の心理的効果もよく理解できた。良書。2018/06/12

ネコ虎

14
第一次世界大戦の戦闘状況について、この書はとても分かりやすく書かれていて素直に読み進めることができた。通常は訳の分からない戦闘シーンの羅列になって面白くないものだが、ドイツ軍参謀の思考方法や対立、指揮官の問題等的確な記述により、徐々にドイツ軍が崩壊していく過程がわかった。戦術で勝って戦略に負けるドイツ軍。日本軍と比較しながら読み進めた。それにしても膨大な戦死傷者の発生にも関わらず、いつまでも止めようとしない。ルーデンドルフも問題だがまともな政治家もいなかったのは日本だけではなかった。↓2018/02/01

富士さん

8
ある種の組織論になっているように思います。本書では具体的なポストで示されていますが、組織がうまく回るためには、大方針を決める役割、それを実行する役割、そしてこの二つをかみ合わせる役割の三つの力が調和していることが重要だということだと理解しました。これは日本にも当てはまることで、普遍的な切り口だと思います。本書も示しているように、戦略眼のある人も、戦術に長けた人もそんなに珍しくないですが、能力のある人を互いに尊重させる環境を作ることが出来るのはまれなことで、実はここがうまく回る組織のミソなのだと感じます。2018/09/07

紫の煙

8
今まであまり知ることのなかった第一次大戦での、ドイツが負けた要因がコンパクトにまとめられていると思った。当初は上手く機能していたカイザー、宰相、参謀総長のトライアングルが、ルーデンドルフの登場で崩壊する。作戦の責任を負うルーデンドルフが精神に異常をきたしていたとは恐ろしすぎる。2018/04/05

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