DEEP THINKING〈ディープ・シンキング〉人工知能の思考を読む

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DEEP THINKING〈ディープ・シンキング〉人工知能の思考を読む

  • ISBN:9784822255411

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内容説明

IBMディープ・ブルー戦から20年
伝説のチェス・プレイヤーが
「機械との競争」から学んだ“創造”の本質。

「洞察に満ちた一冊。一気に読み終えてしまった。」(解説・羽生善治)

機械が人間の仕事をどれだけ多くこなせるようになっても、私たちは機械と競争しているのではない。新たな課題を生みだし、自分の能力を伸ばし、生活を向上させるために自分自身と競争しているのだ。……もし私たちが、自分たちの生みだしたテクノロジーに対抗できなくなったと感じているなら、それは目標や夢の実現に向けた努力や意欲が足りないからにほかならない。私たちは「機械ができること」ではなく「機械がまだできないこと」にもっと頭を悩ませるべきだろう。(本書より)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

izw

10
カスパロフは1997年にIBMのディープブルーと対戦して敗れた。チェスで、機械が人間のチャンピオンを初めて敗ったとして、世界中が騒然としたことを昨日のことによう覚えているが、もう20年の歳月が流れている。機械との対戦についてルールも定まっておらず、手探りで準備を進める様子、対戦中にどのような作戦をとるか、どのように考えていたか、心理状態がどうだったかがこと細かに記載されていて、非常に興味深い。人工知能の研究として始まったチェスマシンだが、勝つことだけを目的としたことで「知能」から解離したという考察は鋭い。2018/05/24

Koki Miyachi

7
チェスの元世界チャンピオンだったガレリ・カスパロフが、AIチェスとの対決の歴史を洞察力に満ちた筆致で書き記した良著。AIとの対決を回避することなく、果敢に戦い続け97年遂にIBMの「ディープ・ブルー」に敗北を喫する。チェスという高度に知的なゲームを元世界チャンピオンの視点で見ることが出来る点、カスパロフの体験を通してAIの未来と可能性を垣間見ることが出来るのが本書の一番の魅力だろう。カスパロフの知性に満ちた文章と、平易で印象深い日本語に翻訳してくれた翻訳者の素晴らしいコラボレーションの賜物だと思う。2018/04/01

roughfractus02

6
20年前のディープブルーとのチェスでの敗戦をめぐる回顧録であり、ディープラーニング段階の現時点のAIを語るわけではないと考えるなら、物語に飛びつくヒューリスティクスが作動している。著者はAIと対戦して事象の連続でなく物語として理解するこのバイアスに気付いた。ここから彼はマンマシン・システムの存在論を構築する(<人間+機械+処理>関係による「カスパロフの法則」)。本書は、人間と競争するのでなく自分と競争している機械に対峙し、それに対抗できないと不安がる人間の創造性への意欲の衰弱の方に問題がある、と指摘する。2017/12/26

GASHOW

5
人工知能の思考があるとすれば、碁や将棋のルールを計算から導きだすものだ。ルールが無いものは、計測したパターンから法則を見つけるが、それには膨大なデータが必要になる。生物の行動は、条件反射があって、魚群や鳥の群れなども小さなプログラム情報から行われている。人工知能も生物も思考があるか不明だけれど、ルールの無い世界では、生物のほうが有効で、汎用人工知能の登場はかなり難しい。その一方で惑星探査機は、条件反射のような仕組みで、指示なく惑星からサンプルを回収している行動は、知的な行動を実践している。2020/02/19

Gamemaker_K

4
初めての敗者、は、大体の場合偉大だと思う。カスパロフは敗者になろうと思っていたわけではなかったろうけどね。…出した結論には相応の根拠を、かつその根拠の部分は厚いものでないといかんのだな、ということを再確認したわけである。2018/06/15

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