内容説明
本当は幕府を倒す必要はなかった!?
テレビで人気の歴史研究家が、教科書が書かない学説をわかりやすい語り口で解説!
日本史ファンのあいだで、戦国時代と並んで圧倒的な注目度を誇る幕末・維新の時代。
幕府側と新政府側、さまざまな勢力の思惑が複雑にからみ合い、「昨日の味方は今日の敵」といった状況が続き、その人間関係は相関図を描くのが困難なほど複雑だ。また、明治維新に関する本も、書き手の立場によって見方が異なるため、その真実ははっきりしない。
わかりやすい解説でテレビでも人気の歴史研究家が、それぞれの説を読み解くことで真実に迫るとともに、明治維新の流れが教科書よりわかりやすく理解できる一冊。
明治維新が成功した「意外な理由」とは?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tatsuhito Matsuzaki
16
教科書には書かれていない明治維新の真相を紹介。 珍説や奇説ではなく〈異説〉ですので、アッと驚く内容ではありませんが、明治維新に影響を与えた天皇の存在や、英仏の軍事的影響、地震・台風・伝染病等多発した天災など、通説とはちょっと違う切り口が興味深い一冊です。 ところで「あの謎」って…!?2022/01/25
マッピー
11
帯の『本当は幕府を倒す必要はなかった!?』に魅かれて購入。私もそう思っていたの。慶喜は元々尊皇派筆頭の水戸家出身なのだから、「大政を奉還せよ」と天皇に言われたら、お返しするでしょう。実際したでしょう?おとなしくしていた幕府軍を煽って煽って煽って戦いに持ちこんだのは西郷隆盛率いる薩摩軍。会津憎しの長州をなだめていた仙台藩や米沢藩に、「東北は皆敵」なんぞというから、奥羽越列藩同盟を結ばせることになってしまい、戦うきっかけを作ったのは長州藩。戊辰戦争って、私怨だよね。2018/04/26
紫
5
河合敦先生による明治維新の解説本。「教科書に載るような通説を記したものではありません」「珍説や奇説を記したものでもありません」とカバー見返しにあるごとく、突飛な珍説や〇〇史観的解釈ではなくて、近年の研究による見直しだったり、教科書の通りいっぺんな記述や大衆好みのフィクションからはこぼれ落ちてしまいそうな逸話だったりを拾い集めた裏話本であります。興味深い話が実にもりだくさん。攘夷運動に悩まされて、横浜に英仏軍が駐屯することになり、兵舎や閲兵場の建設費用を幕府が負担したなんてことは知りませんでした。星4つ。2021/03/13
紫
3
3年ぶりの再読。改めて再読してみるとさりげなく俗説寄りの記述が多め。2017年の出版物で長州藩の倒幕運動を関ヶ原合戦の恨みだと説明していたり、孝明天皇の暗殺を匂わせていたり、薩摩藩が最初から討幕一辺倒で王政復古のクーデターも御用盗騒動も徳川幕府を挑発するためで説明してしまうのはいかがなものでしょうか。「教科書に載るような通説を記したものではありません」と著者は断っていますが、教科書に乗せてもらえないのは学問的には胡乱な話題も多かったりするからなのでは、と疑わされるのであります。2024/03/09
Tsuchi(TSUCHITANI.K)
0
図書館本。もうちいと、明治維新おさらいしてから、読みなおそう。2021/08/01