人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか

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人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか

  • ISBN:9784766424072

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内容説明

▼企業業績は回復し人手不足の状態なのに賃金が思ったほど上がらないのはなぜか? この問題に対して22名の気鋭の労働経済学者、エコノミストらが一堂に会し、多方面から議論する読み応え十分な経済学アンソロジー。
▼各章は論点を「労働需給」「行動」「制度」「規制」「正規雇用」「能力開発」「年齢」の七つの切り口のどれか(複数もあり)を中心に展開。読者はこの章が何を中心に論議しているのかが一目瞭然に理解できる、わかりやすい構成となっている。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えちぜんや よーた

94
お賃金が上がらない理由を語り始めると255文字では足りないので、人的資源のミスマッチについて。正直なところOJTとか OffJTについてあーだこーだ言っている時点でもうがっくりした。最近公表されたIT人材白書によれば、個人の能力開発は「OSC(オープンソースコミュニティ)に移すべし。変化が速すぎて一企業では賄えないので」とのこと。OSCはなかなか良いですよー。やる気さえあれば身分に関わらず能力をのばすことができます、当然スキルアップでお賃金を伸ばしている方もいらっしゃいます。他の業界でも出来たらいいのに。2017/08/14

きいち

37
「人手不足」と「平均賃金の停滞」。相反する二つの事象がなぜ同時に起こっているのか。需給構造やデータの構成、人材投資の世代間ギャップに行動経済学と多様な観点ぶち込んでその構造の実体を明らかにしようという試み。いかに短絡的な解を導くこと、そしてそれに基づいて政策を組むことが間違いか、まずは理解させてくれる。◇見逃せないヒントがたくさん。中でも、人材育成/学習(人的資本投資)の観点。職場外で学習した人は賃金が上昇するにもかかわらず、学習の実施率が低下したままになっている点。政策的に手を入れる必要の大きさを痛感。2017/09/18

yamahiko

25
漠然と思っていたことが、論者の明晰な分析により腹に落ちる。2023/01/28

宇宙猫

25
挫折。専門的過ぎて読み切れない。2017/08/16

shikada

23
タイトルの疑問に対する様々な研究結果を紹介する一冊。個人的にもずっと疑問だったことなので、示唆に富む内容で非常に面白かった。人手不足と賃金低迷は統計から示される。人手不足に関わらず賃金上昇につながらない要因はさまざま。社会保障費の増大、価格規制(介護業界など)、非正規の増加、労働者の技能低下など。リーマンショック後、企業が労働者のOff-JTへの支出額を半減したとの統計には驚いた。これまで「不況だから?」程度の理解だったが、賃金低迷が複数の要因による構造的な問題であることが読み取れた。2021/04/18

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