岩波文庫<br> アポロドーロスギリシア神話

個数:1
紙書籍版価格
¥858
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

岩波文庫
アポロドーロスギリシア神話

  • 著者名:高津春繁
  • 価格 ¥858(本体¥780)
  • 岩波書店(2017/09発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784003211014

ファイル: /

内容説明

従来紹介されてきたギリシア神話は,のちのヘレニズム時代の感傷主義の影響を受けた甘美な物語が多い.ここにアポロドーロスが伝える神話伝説は純粋に古いギリシアの著述を典拠とした,いわばギリシア神話の原典ともいうべきものである.西欧文化のすみずみにまでしみわたっているギリシア神話の系統的・包括的理解に絶好の書.

目次

目  次
   まえがき

 第一巻
  第一─六章 神々について
  第七─九章 デウカリオーンの後裔

 第二巻
  イーナコスの後裔

 第三巻
  第一─七章 アゲーノールの後裔
  第八─九章 ペラスゴスの後裔
  第一〇─一二章五 アトラースの後裔
  第一二章六─一三章 アーソーポスの後裔
  第一四─一六章 アッティカの諸王

 摘  要
  第一章 テーセウス(三巻の続き)
  第二章 ペロプスとその後裔
  第三章 「イーリアス」以前のトロイアー物語
  第四章 「イーリアス」
  第五章 「イーリアス」以後のトロイアー物語
  第六章 帰 還
  第七章 「オデュセイア」とその後日譚
   固有名詞索引
   訳 註

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

syaori

55
天空と大地の結婚から『オデュッセイア』終了後あたりまでのギリシア神話を追ってゆける本。淡々と神々や英雄たちの系統を追っていくこともあって、劇的な、物語的な面白さには欠けますが、代わりにホメロスやオイディウスなどを通して断片的に知っていた物語や人々の系統が明らかになり、この物語はここにつながるのか、あの人はこの人の子孫だったのかという、物語と物語を繋ぐ新たな輪を発見する喜びを味わえました。また、これまでまとめて読んだことのなかったヘーラクレースの12の功業とテーセウスの勲功の全貌がうかがえたのも収穫でした。2018/06/22

イプシロン

39
ギリシャ神話といえば『イーリアス』『オデュッセイア』『神統記』『ギリシャ悲劇』『変身物語(メタモルフォーセス)』などが有名である。しかしほとんどの書は、天地創造からオデュセウスの帰還までという時系列にそったものではなく、一部を物語化し美化されたものである。だがこの『ギリシア神話(ビブリオテーケー:文庫の意)』は、そうした全般の概略を述べている点が優れていよう。しかし、登場人物のカタカナの洪水に耐え抜いて読み切るには相当のど根性がいる。しかし、ローマ的脚色のない純ギリシャ的思想や宇宙観が知れる良書だろう。2016/01/28

拓也 ◆mOrYeBoQbw

26
古代神話。ギリシアには異聞も多く、ブルフィンチによる編纂のものとまた別の味わいを持った一冊ですね。『イリアス』『オデュッセイア』に描かれたトロイア戦争も含まれますが、イアソンの『アルゴー号の冒険』やオルフェウス神話も興味深いテキストです。そしてギリシア神話のトリックスター迷宮作りのダイダロス。息子イカロスが太陽に近づいた不条理神話も有名ですが、ダイダロスも自身の迷宮に閉じ込められる→脱出→探しに来たミダス王の謎を解く→ミダス王を罠で殺す、と、下手に出番の無い神様よりも八面六臂の活躍ぶりなのです(・ω・)ノ2018/09/29

マウリツィウス

25
【ギリシャ神話神学概論】《シェイクスピア古典主義の史実意味を認めた場合においてのみ》新約主義とのシンメトリーとなる。古典主義化されたギリシャ神話統治論は喚起され、古典主義/新約主義は双方遮断される。よって古来よりギリシャ神話は神学主題を『七十人訳旧約聖書』系譜から解放される宿命性を帯びた。このギリシャ神話収録を参照することで《福音》を鮮明定義した古典主義を承認することもまた可能だろう。ポストモダニズム到来以降古典主義残響反映はシェイクスピアにおける統治の設立を許可している。/古典主義・神学統治は非矛盾意味2014/01/25

em

23
創世からはじまり、ホメロス、ギリシア悲劇の註釈で足りなかったところを埋めてくれる感じ。みっしりと情報が詰まっているので、これを単体で物語として読むよりも、他と相互補完のようにして読むのが良いのかも。神々とその末裔の所業は、それ自体が面白い。しかしそれ以上に、このような神を人が設定したということに、私は興味を惹かれる。だから、神は理不尽であるほど面白く思われる。2018/02/09

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/533119
  • ご注意事項