内容説明
リハビリ医療の第一人者による究極の介護論。「老人観」の再構築と良質な「介護」が介護予防や終末期リハビリテーションにつながる。たとえば寝たきりにならないために最も大事なことは、「座位」がとれること。座る力があれば、移乗ができて、外出ができて、交流ができる。どんな強者にも必ず訪れる「老い」の時を、介護を受けずに過ごすために今から心掛けることは何か。「老い」のあり方、「介護」のあり方を見つめ直す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Shuuya Hoshino
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リハビリ医として最期まで寝たきりにならないことを健康寿命の目標と説く。クリアすべき最低ラインは少しの間、背もたれなしで座位がとれること。さらに「座力」(長時間の座位保持。背もたれ可)、「移乗力」(少しの間のつかもり立ち)が整うと閉じこもりを越えられると説く。一方、自分の力で身の保全をなしえない方への清潔保持など最期まで人間らしくあるための終末期リハビリの概念も提示している。車椅子の阿波踊りについて言及あるが、私も昨年、本場徳島で「寝たきりになら連」に参加。高齢者や車椅子の方々と舞台に立ち、一緒に踊った。2015/11/11