別冊NHK100分de名著 集中講義 大乗仏教 こうしてブッダの教えは変容した

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別冊NHK100分de名著 集中講義 大乗仏教 こうしてブッダの教えは変容した

  • 著者名:佐々木閑
  • 価格 ¥792(本体¥720)
  • NHK出版(2017/04発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784144072239

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内容説明

“自己鍛錬”を目的に興ったはずの「釈迦の仏教」は、いつ、どこで、なぜ、どのようにして、“衆生救済”を目的とする大乗仏教へと変わっていったのか――。原始仏教の第一人者とその研究室を訪れた一人の社会人学生の対話から大乗仏教の本質に迫る、類を見ない仏教概説書。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぶち

93
お釈迦様は"自力"で悟るための方法を説いただけなのに、いつ、どこで、どのようにして、他力にすがる"衆生救済"を目的とする大乗仏教に変わっていったのか、知りたいと思っていました。この本は基本的な事柄の説明ではありますが、私の疑問に答えてくれ、現在の日本の仏教の在り方を肯定する気持ちが強くなりました。日本の仏教には、自分に合った形で、生きる苦しみを消してくれるものがあります。様々な状況にある人に、何らかの救済方法を提示できる汎用性を持っているのが素晴らしと思うのです。2020/04/11

chantal(シャンタール)

82
なぜ仏教は大乗仏教と小乗仏教とに分かれているのか、ずっと不思議に思っていたのだが、やっと、基本的には分かった気がする。仏教って、やっぱり多様性を寛容する、懐の深い宗教なのだ。お釈迦さまの本来の教えとは実はかけ離れてしまい、全く別の教えといっても過言ではなくなってしまったのだが、それでもその時々の社会的状況や人々のニーズに合わせて変遷を遂げた訳で、それを良しとするか否定するかはもう、個人の問題だとなるわけで。まさに「信じる者は救われる」の世界である。各宗派の教義等、とても勉強になった。2019/03/21

yutaro13

30
大乗仏教とはどのようなもので、いかに釈迦の説いた仏教と隔たりがあるのか。平易な言葉でわかりやすい。過去にブッダと会っているからすでに菩薩なのが般若経、一仏乗と久遠実成が法華経、パラレルワールドと共業が浄土教、フラクタルな華厳経・密教、涅槃経はもはや梵我一如。破僧の定義変更が仏教の多様性を生んだ一方、結果として仏教はヒンドゥー教に近づいてしまいインドでは消滅したとのこと。江戸時代に加上説を説いた富永仲基に興味を持った。かなり配慮した記述をしているけど、著者は大乗ではなく「釈迦の仏教」に肩入れしていると思う。2019/03/20

出世八五郎

28
噂には知っていたが、大乗は原始仏教とは全く別物である。アビダルマにしても悟った人間が作ったのか知りたい。それとも釈迦が大枠を作っていたのか?大乗にしても悟った人間が作ったのか知りたい。単純に試行錯誤して作られただけだと魅力は感じない。禅宗など道教から来て仏教と呼称するなどオカシイと思う。だからと言って、大乗を否定するつもりはなく葬式仏教として日本の伝統文化として大事なものだとは思うが、救いは感じられない。江戸時代に富永仲基が大乗非仏説と加上の説を称えたが、何故分かったのか凄い。 2021/07/26

樋口佳之

27
いずれは「こころ教主義者」と「宗教原理主義者」の二極分化が起こると思います。/既に起こっているのでは?/仏教は長い歴史の中で、他の宗教には見られない極端な多様性を持つようになりました。独自性を失った芯のない宗教になっていったと見ることもできますが、別の見方をすれば、どのような状況にある人に対しても、なんらかの救済法を提示できる、万能性のある宗教になったとも言えます。2018/07/31

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