講談社選書メチエ<br> 意思決定の心理学 脳とこころの傾向と対策

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講談社選書メチエ
意思決定の心理学 脳とこころの傾向と対策

  • 著者名:阿部修士【著】
  • 価格 ¥1,595(本体¥1,450)
  • 講談社(2017/01発売)
  • ポイント 14pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062586450

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内容説明

生きるとは意思決定の連続だ。本書は心理学と脳科学の最新の研究から、さまざまな具体的事例や実験の結果を紹介しながら、意思決定のメカニズムを探る。情動と理性という対立する「こころのはたらき」に注目する二重過程理論。マシュマロテスト、損失回避性、疲労、ブドウ糖、依存症などなど、意思決定のメカニズムと影響を与える要因を徹底的に検証。わかっているようで実はよくわからない、自分の「こころ」を知るための必読書。

目次

はじめに
第一章 二重過程理論──「速いこころ」と「遅いこころ」による意思決定
第二章 マシュマロテスト──半世紀にわたる研究で何がわかったのか?
第三章 「お金」と意思決定の罠──損得勘定と嘘
第四章 「人間関係」にまつわる意思決定──恋愛と復讐のメカニズム
第五章 道徳的判断の形成──理性と情動の共同作業
第六章 意思決定と人間の本性──性善か性悪かを科学的に読む
第七章 「遅いこころ」は「速いこころ」をコントロールできるのか?
引用文献
あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

123
どちらかというと心理学的・生理学的な観点からの人間の行動がどのように決定されているのかを分析している気がしました。私は結構意思決定の分野の本についてはさまざまなジャンルの本を読んでいますが、このような観点の分析も興味を持ちました。まず人間行動論と位置付けた方がいいのかもしれません。2017/03/07

5 よういち

103
心理学が専門の著者が人間の意思決定のメカニズムについて書いた本。脳が意思決定する際の作用を、二重過程理論によって説明。専門用語も出てくるが分かりやすく整理されていると思う。己の欲求や欲望のままに行動することは危険だ。自分をコントトロールし、自分に騙されないことが重要。◆システムⅠ(速い心):素早く湧きあがる情動や欲求、システムⅡ(遅い心):時間をかけた思考に基づく理性や自制心。◆決断する時、まずは速い心が先に立ち上がる。速い心は本能。速い心にブレーキをかける遅い心。いかに遅い心を活用するか。これが難しい。2020/09/07

テツ

25
自分はせっかちなので何においても即断即決してしまうのだけれど、様々な意思決定の場面における選択のメカニズムを脳科学や心理学的な側面から説明してくれていて、何の知識もない自分にも解りやすく面白かった。衝動と理性。はやい心とおそい心が絡み合い意思決定はされていく。個人的な傾向として衝動的な決定が多かったり理性的な決定が多かったりに差はあるだろうけれど、そうした決定を下す場面でふと自分の意思決定は何に基づいて選択されたのかと考えることの出来る余裕は大切なのかもしれないな。自分には理性が足りない笑2018/06/28

kei

16
意思決定に関わる、情動的反応や直感的思考、欲求などの自動的な「速いこころ」と合理的判断や論理的思考、自制心といった主に意志の力による「遅いこころ」の「二重過程理論」が取り上げられている。例えば、マシュマロテスト(マシュマロをいま1個もらうか20分待って2個もらうか)をクリアした幼児は将来のSATの成績も良いという結果があるけれど、欲求に対して気をそらすことができれば待てるようになるので、訓練で自制心を学ぶことができる。2020/11/10

難波猛

5
#読書 ◆生活=意思決定の連続 ◆理性・自制心(遅い心)と情動・欲求(速い心) ◆速い心はオートモード、遅い心はマニュアル ◆遅い心で速い心をより良く使う ◆情動=素早い行動(ヒューリスティックプロセス) ◆自制心のキャパシティは増減する(認知的負荷、自我消耗、睡眠不足、ブドウ糖不足、飲酒) ◆マシュマロテスト、トロッコ問題、囚人のジレンマ等 ◆「どうにでもなれ効果」(ダイエット断念) ◆疲れるとズルをする、誘惑に負ける ◆シャーデンフロイデ、復讐心=報酬系 情動強→道徳的義務的、情動弱→功利的理性的2022/11/26

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