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内容説明
<p>「新しい製品やサービスをつくるという、きわめてクリエイティブな行為を、
この上なく理詰めで、しっかり筋道を立てて説明している。
完成された、市場創造の〈技術書〉だ。」
――三宅秀道(『新しい市場のつくりかた』著者、専修大学経営学部准教授)</p>
<p>「いまよりいいもの」ではなく、「いままでにないもの」を生み出すためには、
「MECE」「定量調査」「分析・分解」といった慣れ親しんだやり方をいったん脇に置く必要がある。
むしろその真逆の考え方をすることが、新しい市場をつくるためには不可欠なのだ。</p>
<p>社会学×デザインシンキング×マーケティング
生活の現場を取材し、未知の視点を探る「社会学」起点の調査手法。
「デザインシンキング」の本場で培った、人間理解+創造的アプローチ。
国内外、多業界、営利非営利の数多のプロジェクトで磨いた「マーケティング」の実践知。
――トリプルキャリアから生まれた、「生活者起点イノベーション」を初めて体系化する。</p>
<p>ステップ明快、図版多数、ツール満載、ケース豊富
「1. 課題リフレーミング」「2. 定性調査(エスノグラフィ調査、デプスインタビュー、日記調査)」、
「3. 情報の共有と整理」「4. 機会フレーミング」「5. 機会コミュニケーション」の5つのステップで、
自社のプロダクトや事業に対する「課題認識」が、新しいビジネスの「機会」に変わる。</p>
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
袖崎いたる
7
ビジネスにおける市場開拓のための企画をまとめる方法論。今迄は定量情報に頼っていたけど定性情報が大事だよ、と始まるその内容は物語作成能力と解釈格子発見の感覚の重視を説く。昨今(それとも昔から?)ビジネス書での鍵鑰概念として「物語」が登場してきていたのも納得。すなわち顧客の(正確なというよりも)的確なイメージに基づいた市場設計が要であるという視点から、企画者に必要なセンスが良き読み手であり書き手であることであるらしい。後半になると文体の重要性を説いているように読めたりもする。O Think Literary?2017/01/25
カエル子
4
「良い参考書はないですか?」と聞かれて、とりあえず自著をオススメするのは当然として(笑)、ただ私の本はインタビュー一本槍なので、ニーズに合わない面もあり、そうなったときに胸を張ってオススメできる本がなかなか現れないなぁ…というのが正直なところだったのですが、流行りのUXという言葉を封印し、ユーザーではなく“生活者”という言葉を採用し、とてもシンプルで美しい装丁で現れたこの本は、リサーチをきちんと行ったうえで素敵なモノコトを世に送り出したいと考えている人たちにとっては必読です。参考書が美しいって幸せ。2016/10/18
やまもと
2
今までふわっとしていた、サービスデザインやデザイン思考の中身を具体的行動ベースで書いてくれている本。教科書とも言えると思う。課題フレーミングからの定性調査(デプスインタビュー、エスノグラフィー調査、日記調査)→情報共有、機会フレーミング、機会コミュニケーションという流れ。機会フレーミングという部分で、定性調査から得られた情報をまとめていくやり方(例えば、四象限、グループ化、時間軸で体験を考える、システムアプローチ)等はかなり参考になった。従来のやり方との大きな違いは、枠外の視点、定性情報、統合的操作である2018/04/08
さのかずや
1
教科書っぽい装丁だなあと思ったらほんとに教科書だった。自分が仕事を受けてワークショップを導入するとしたらこういうことをやるんだろうなーと思いながら読んだ。デザイン思考を解釈した日本なりの機会発見方法論、アイデアスケッチと照らしたりしながら、実践を通して見につけたい。2017/12/18
Predora
1
新しい製品やサービスを作る際のプロセスについて書いた本だが、他書と比較して内容が具体的なのでかなり良い。デザイン思考の考えが取り入れられていて、似たような内容は他の書籍からも得られるが、ここまで具体的に書かれたものは見たことが無い。現場に出向いて対象者にインタビューを行うエスノグラフィ調査を例に挙げると、事前に準備するもの(リサーチガイド)・持参するもの(ノート,カメラ)・人数(インタビュアー,カメラマン,書記)・現場での態度(緊張の解きほぐし方,質問の仕方)が具体例を伴って説明されている。2017/12/18