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内容説明
もてなしのアートに満ちあふれているイタリアのホスピス。「死はスイートなもの」という彼らの感覚、人生をまるごと味わおうとするイタリア人の感性とはどのようなものだろうか。アートで終末期医療を彩るという美学やケアの思想を掘り下げて紹介するとともに、それを支える市民や地域共同体のあり方もいきいきと描き出す。人生の最期に寄り添う終末期ケアとアートはいかにあるべきかを問い続け、イタリアの人々と交流を重ねてきた美大教師による、まったく新しいホスピス案内。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
大先生
9
ホスピスを運営するイタリア人女性(アンナ)の取組みを紹介しつつ、アートとケアについて考察した本です。著者は日本の美大の名誉教授。ケアの時代には、終末期医療や介護の局面においてアートが活かされるべきだと。また、現代の競争社会を批判的に捉えており、脱原発・反TPPといった主張も(イタリアは既に脱原発していると。注:昨年くらいから方向転換の議論があるようですが)。冒頭でアンナの「死はスイートなもの」という印象的な言葉が紹介されていますが、本書を読んでもその真意は掴めませんでした(冗談なのか、魔女なのか)2024/10/02
MICKE
1
読んで思うのは、アートはやはりたった一人の独立峰だと思うんだな、だからホスピスにも無力だと思うんだ、無力でありたいというか。ずるいけど。なんの役にも立たないけれど。でもアートなんだ、それが。2016/09/15
ちあき120809
0
筆者は、終わりを感じるほどの苦境にあっても生きることを掴み直すことを「あきらめ」、それを自ら手放すことを「絶望」という。これはキェルケゴールの定義する「絶望」とも共通する。その「絶望」の淵で、心に差し込む「希望」の光をディキンソンの詩に求めているのが興味深い。ファビオ・ランベッリ氏が論じる"暗くて明るいイタリアの人生観"と、ディキンソンの詩にはどこか共鳴するところがあるのであろうか。そして「リスクに怯えて何もしないのは生きているとは言えない」という結論に、角田光代氏の『ひそやかな花園』が想起させられる。2017/12/01
めっちー
0
夫を癌で看取ったのがきっかけでホスピスを創設する為奔走するイタリア人とのやり取りを書いた本。イタリアと日本の違いが書かれてるがイタリアは死に対して向き合い、受け入れてから進む。患者の尊厳をアートと結びつけ、アートに関わる事で心が蘇り穏やかな最期を送るが、日本ではアートの位置が低い事もあり遅れてる。ケアを受けるとしたらこういう所がいい。奔走するアンナさんの母やスタッフが次々に亡くなり意気消沈したり、癌が見つかって闘病したり悪戦苦闘が続くが、ボランティアに繋いで新しい種が芽吹いてる。このまま上手く行く事を祈る2023/01/06
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