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内容説明
古来、日本人は「心」という摩訶不思議なものとどう向き合い、捉え、考え、格闘し、表現してきたのか? 江戸思想をベースとしながら神話や宗教、民間伝説、芸道などにフィールドを広げさまざまな角度から追う、謎解き味豊かな「散策」。そこには漱石の『こころ』にみるような近代人に受け継がれ、さらに現代の私たちに通じる思索の発見があった!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Haruka Fukuhara
3
読みやすくてためになる新書の鑑のような本。仁斎・徂徠・宣長の3人の部分が一番身近な面もあって馴染みやすかったが、かなり手広く「こころ」に向き合った思想を取り上げている。2017/04/21
♨️
2
むすびでも整理されているが、第一部では、「こころ」についてその現実的なありようとは異なる理想的なありようが存在し、そのために古典や仏法を学ぶべきだとする思想がどこから来てどのように進展したかが語られる。第二部ではそうした学びとは異なる仕方で心を鍛える思想、芸道や日々の実践のうちで心を鍛えることを目指す心学、信心によって晴れやかに生きる妙好人などが見られる。第三部では「こころ」についてそれが単独で問い高められるものではなく社交的実践の中で磨かれるとする伊藤仁斎、古典を読むことの意義を現古の隔たりの中で問題2022/03/28
はちめ
2
近世思想史の入門書としては好著だがタイトルとなっている「こころ」が捉えられたかというと少し疑問。読者に分かりやすく表現しようとしてかえって時代の隔たりによる理解のし難さを軽視してしまっているような気がする。しかし紹介されている何人かについてはさらに読んでみたいという気持ちになった。2016/05/01
Go Extreme
1
「こころ」の本源を探る 鏡: 『荘子』 「至人」 道元 「古鏡」 虚: 熊沢蕃山 「太虚」 囚われない心 敬: 神話 『古事記』 理: 「心ナリノ理」 「愛」 「忠」 心を養う 自由: 芸道 安楽: 石門心学 歓喜: 妙好人 「こころ」の不思議に向き合う 四端: 伊藤仁斎 「卑近」 礼楽: 「古文辞」 「くるわ」 「君子」 恋: 本居宣長 「歌の本体」 恋の歌 「人情」 「物の哀」を知る 『源氏物語』 心の深層 悪: 神とは何か 善と悪 死0002/01/02
Asakura Arata
1
金沢に行った時、読む本がなくなって駅前の書店で買った本。江戸時代の思想史を俯瞰した感じ。高校の倫社の授業を思い出した。私も副業として独学で学問をやりたくなった。2016/04/17