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内容説明
名匠といわれる32人の映画監督が見せる駅とドラマの関係を、古今東西の懐かしい映画の記憶とともにクローズアップ。駅のそもそもの機能と同時に存在する、日々刻々そこに集まり、通り過ぎる人々の人生の場所、また、日常と非日常とが様々に交錯する舞台装置としての場所。ふだん気づかずにいる視点から、「駅」の存在とあるべき未来を考える。
「交通新聞」に30回にわたって連載されたエッセイ「名匠・映画監督と訪ねる駅」を加筆・修正、新たに再編成するもの。
臼井 幸彦(うすいゆきひこ)
昭和19年、福岡県生まれ。京都大学工学部土木工学科卒業、同大学院工学研究科修士課程終了。工学博士。昭和45年に日本国有鉄道に入社後、同62年北海道旅客鉄道株式会社入社、札幌駅総合開発株式会社代表取締役社長をつとめる。著書に『駅と街の造形』(交通新聞社)などがある。
目次
第一章 ハリウッド映画の名匠と駅
第二章 フランス映画の名匠と駅
第三章 イタリア映画の名匠と駅
第四章 その他の外国映画の名匠と駅
第五章 日本映画の名匠と駅
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
55
鉄道と駅は、映画にとても似合う。それは人生のドラマとしての出会いと別れを、旅情という大きなスケールを予感させる装置によって、非常に効果的に表現できるからだろう。洋画の名画が多く取り上げられているのも、鉄道発祥の地としての伝統にふさわしいインフラとして、画面映えがするからだと思う。旅行が簡単にできなかった昔には、旅を疑似体験できるメディアとしての役割も果たしていたのだろうと想像する。2019/03/12
岡本匠
8
確か天神さんの一箱古本市で購入した本。少し前に読了したけれど、何となく感想が書けなかった。最近文章を書くのが少し億劫になっている。この本は交通新聞社新書の一冊だけれど、そもそもそんな新書多分初めて見かけたような気がする。調べてみると2018年現在で125冊ほど出版されているようだ。本当に世の中には知らない事が沢山ある。本自体はタイトル通りの内容でした。2018/08/19
雲をみるひと
4
映画に登場する駅や鉄道のシーンを紹介した本。企画は面白いが、映画の解説が少なく映画ファンでなければ場面を想像しにくい構成。良くも悪くも特定層を狙った著作だと思う。2018/12/15
志村真幸
1
著者は国鉄/JR北海道に務めていた人物。 ハリウッド映画、フランス映画、イタリア映画、邦画に登場する駅についてのエッセイ集だ。 どの映画のどんなシーンに出てくるかが、軽やかな語り口で紹介されていく。 フレッド・ジンネマン監督『ジャッカルの日』で暗殺の舞台となるモンパルナス駅、ルイ・マル監督『地下鉄のザジ』、フェデリコ・フェリーニ監督『ジンジャーとフレッド』で別れの舞台となるテルミニ駅。 ただ、いずれもさらりと扱われるのみ。シネマ好きのひとならもっと楽しめるのかもしれないが……。 2017/12/18