内容説明
TPPの影響を最も受ける“日本の食糧基地”北海道はグローバリズムとどう闘えばよいのか。その具体的な戦略10カ条を農業・農政に精通したジャーナリストが開陳する。外交評論家・孫崎享氏、北海道大学名誉教授・太田原高明氏のほかJA北海道会長、北海道医師会会長、コープさっぽろ理事長、連合北海道会長などの意見も収録。
目次
はじめに─「多国籍企業の時代」に
第1章 グローバリズムに突き進む安倍政権の正体
■コラム・TPP5つのキケン(1)「食の安全」
第2章 本格グローバリズム時代に北海道を守る道
■コラム・TPP5つのキケン(2)「医療」
第3章 戦後農政の大転換が目指すもの
■コラム・TPP5つのキケン(3)「ISDS」
第4章 「自由貿易」拡大で弱体化する日本農業
■コラム・TPP5つのキケン(4)「知的財産」
第5章 私たちはこう考える
■コラム・TPP5つのキケン(5)「秘密性」
第6章 パネル討論「TPPから北海道の命と食を守ろう」
あとがき─「大筋合意」の検証と真の対策を求めて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
メタボン
23
☆☆☆ TPP大筋合意となったが、むしろこれから農業対策をしっかりと考えていかなければならない。どのような影響があるのか冷静に見極めて、それにふさわしい対策を政府はしっかりと打ち出す必要がある。序盤の「北海道グリーンクラブ構想」は、北海道に対して内向きな姿勢が強すぎて鼻白む内容だった。2016/01/07
コホーー
1
①伊賀の里モクモクファームの吉田専務曰く、「我々は大衆に売るのではない、分衆(大衆の一部)に売るのです(=商品を不特定多数の大衆に売る市場に出すのではなく、自分たちの商品を良く知って、食べたいと思ってくれる人だけに売れれば良い)」や、同木村社長の「地場の人が地元産の物を贔屓にする地場産ブランドの上の愛着ブランド(どうしてもここの農産物、加工品、料理を食べたい。ここのファームが好き、来たい。という気持ちがつくるブランド。そういう愛着が、地域を超えて、徹底して顧客を惹きつける)という新たな価値を目指している。2021/06/18