非常識な建築業界~「どや建築」という病~

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非常識な建築業界~「どや建築」という病~

  • 著者名:森山高至
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 光文社(2016/03発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334039059

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内容説明

2015年、新国立競技場問題に続き、選び直されたデザイン案に「コピペ」疑惑が浮上、さらには傾斜マンション事件が発生するなど、建築業界の威信を揺るがす問題が立て続けに起こった。しかし、これらは氷山の一角。いま、この業界の裏で何が起こっているのだろうか? 「どや顔」をした公共施設で税金をムダにしないために、危険なマンションを買わないために、寿命の短い持ち家を建てないために。知っておきたい非常識な実態。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

リキヨシオ

39
様々な疑惑が浮上する新国立競技場問題。不透明な選考基準、無理がある作業日程、奇抜なデザイン、膨れ上がるコスト…数々の問題が浮き彫りになったけど、公共施設のコンペでは以前から当たり前のように発生していた問題だという。長期的な維持できるコストや使用する側の意見よりも「奇抜さや格好よさ」といった見た目ばかりに重点をおいた「どや顔」をした建築物や建築家が評価されて、それを支えるゼネコンの元請け下請けのシステムがあり、建築業界は一般的に非常識な事が常識として通っている。自分は国立を建て替える必要はないのではと思う。2016/04/04

更紗蝦

35
新国立競技場問題を切り口にして、建築業界の構造的な問題点や、建築家という職業の在り方について辛口に述べている本です。建築というものは、「直接の利用者や、その街の住民の末永い評価が必要」であり、「建て替えや取り壊しに反対を求められるようになって本当の評価が見えてくる」という著者の指摘には、専門家ではないごく普通の一般人が建築物について日々関心を持ち続けることの必要性について考えさせられます。もし、その建築物に巨額の税金が投入されているのであれば、尚更です。2019/02/05

香菜子(かなこ・Kanako)

31
非常識な建築業界 「どや建築」という病。森山高至先生の著書。日本の建築業界がいかに非常識で歪んでいるかについて単刀直入に説明している良書。どんな業界でも非常識なところはあるけれど、建築業界の非常識さは際立っているのかも。2018/09/28

C-biscuit

23
会社の本。同じ業界に属しているため、内容が気なるところである。前半は新国立競技場の話から、著名な建築家の話があり、普段電車から見える建物が、丹下健三氏のものだとわかる。また、コンペの仕組みや実態、新国立競技場のJSCの立場など本質を知ることができる。そして、建築史やゼネコンの話になるが、これまで読んだ本の中で一番建設業界の実態に近く、本当のことが書かれていると感じる。本を書くような人は建設業界のヒエラルキーの中でも上位の方が書くため、末端の実態に疎いことが多いが、この本は違う。異業種の人にもお勧めである。2016/03/15

チェアー

17
確かにあるある、「ドヤ顔」した建築物。建築家も「作品」っていうし。安藤忠雄は自分の設計した家には住んでいなくて(あんな住みにくい家、と自分が設計した家を評していた)、となると、一体だれのための建築?。一方で無味乾燥な建築も嫌だなと思う。デザインと利便性の共存は難しいのか。ゼネコン(元請け)と下請けの関係が崩壊しつつあること、現場監督を出来る人材が払底していることの指摘は、なるほど。品質やスキルは金銭に飼えられない。あえて金銭や数値に換えて評価しようとするから無理が生じるわけだ。なるほど、が多かった本。2016/06/09

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