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内容説明
信州・上田城に拠り、わずかな軍勢で徳川の大軍を散々に打ち破ること二度。大坂の陣においても家康の本陣に肉薄し、あと一歩のところまで追い詰めた「真田」。徳川家にとってまさに“天敵”ともいえるこの真田家が、信州の一大名として明治維新まで生き残ることができたのは、あまり知られていない。その最大の功労者が、真田信之である。織田・徳川・豊臣・上杉・北条といった大勢力の狭間にあって、父・昌幸とともに戦国の動乱を巧みに乗り切り、関ケ原の折には、決死の覚悟を見せることで西軍に味方した昌幸と弟・幸村の助命に成功、家康からは譜代大名と変わらない厚き信頼を勝ち取った信之。のちに、“天下を飾る者”としてその器量を称えられた彼こそが、真田の家を長久ならしめた「名将」にして「名君」だったのだ。戦国史上、燦然と輝きを放つ昌幸と幸村の武名に隠れて、これまでほとんど語られることのなかった真田信之の生涯を描いた力作長編小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
y yoshi (イツモ ホンヲ ハナシマセンデシタ)
6
お兄ちゃんの話。先日読んだ幸村とは違って徳川家の話だから面白かった。幸村の名前の由来は知らなったな。2019/12/19
Ryuji
4
★★★★☆武田家滅亡後、徳川・上杉・北条を相手に全知全能を賭けて家を守った父・昌幸。大坂夏の陣では徳川家康にあと一歩まで迫った弟・信繁(幸村)。この二人に比べ、どうしても地味なイメージである真田信之が主人公。父や弟の行動を見れば、家康側についた信之であるがいつ取り潰しの対象になってもおかしくない立場であったはず。取り潰しにならなかったのは家康から相当な信頼を得ていた証だろうと思う、そんな信之が描かれています。作者の創作なのだろうが、弟・真田幸村という名が何故出来たのかのエピソードがとても良かった。2013/04/22
陸
4
一冊に収める為か、信之が行儀が良い感じで進んで行って、ちょっと物足りない。このシリーズなら仕方ないのだろうけど、がっつりした話が読みたい。2012/09/08
BIN
4
幸村の影に隠れてしまった兄貴、真田信之。幸村登場前は地味に十二分に活躍していたが、幸村ほど華々しい生き方ではないので目立たなかった。孝も義も貫いた漢、いい感じです。2010/12/22
どらんかー
3
隠れがちだが、とても凄い人 弟は名を残し、兄は家を残した2019/03/01