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内容説明
こんな組織、もういらない!
「自動的に加入させられた」「会費を強制徴収された」「子どもの在学中に、一度は役員か委員をやらなければならないと言われた」――まるでブラック組織並みの強権集団に成り下がっているPTA。そのすべての原因は、PTAに参加することが義務であるかのように思われていることにある。
しかし本来、PTAはボーイスカウトなどと同じ任意団体で、加入しなくてもいいし、役員を押しつけられるいわれもない。ただ、PTAを牛耳っている人たちにも悪意はなく、前例を後生大事に守っているだけなのだ。
こうしたPTAの“常識”から自由になれば、生徒にとっても保護者にとっても学校は楽しいところになる。“経営学の父”ドラッカーのビジネス書『マネジメント』にヒントを得て、小学校のPTAから役員会や委員会をなくし、完全ボランティアでの運営を実現させてメディアからも注目を集めている山本浩資氏が、そのポイントと“脱PTAのススメ”を説く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
34
夫が楽しそうに読んでいます。今年、PTA役員になった夫。色々不満を抱えて会合から帰ってきますが、解決案を模索中なようです。少しは役に立ったかな。2021/06/08
Nobuko Hashimoto
22
新年度、小中学生の子どもを持つ親の悩みといえばこれ。PTAの役員選出。いかに逃れるか、あるいはどのタイミングで引き受けておくか。著者の山本さんは小学校のPTAを3年かけて自由参加のボランティア組織に改編した。組織はどうせ変わらない、言っても反対にあうからと私たちは「我慢」しがちだが、それは変えようとしないという行動を選択しているとも言える。言っても変わらないかもしれないけれど、言わなきゃ変わらない。組織改革や課題解決のヒントとパワーを与えてくれる一冊。2016/05/02
majiro
14
ボランティアなのに、ボランティアであるという意識の欠如!これはいいこと聞いちゃったなあ。2019/03/14
てくてく
13
PTA会長を引き受けることになった父親が、新聞記者であることの経験を生かして、というよりは、当時流行っていたドラッガーの主張をアレンジして改革を行ったという話。PTAの任意性をきちんと守ること、今に合わない行事を守る必要はないこと、事情があってPTAに参加できない親がいてもいいじゃないか、参加する人の負担になるようなことは避けること、といった感じに改革を行っていく様がなかなか爽快だった。ポイントは、これが父親でではなく母親だったら向き合わなければならない問題がもっと増えるような印象がぬぐえない点。2018/08/14
はる
12
「政治学者、PTA会長になる」が面白かったので、その中で紹介されていたこちらを。膨大な引き継ぎを前に、自分が役員になった一年は穏便に過ごしたいことを願う心理は想像に難くない。そもそも次の人が困らないようあるための引き継ぎのはずだが、勝手に省くと自らが責められるのではと恐怖感もありどんどん長くなってしまうのではなかろうか。長年続いてきたことをやめるのは勇気もいるが、方々への調整も必至。こういうPTA改革が広く知られることで、次なる改革も起こりやすくなってほしい。2022/10/31